2005 Fiscal Year Annual Research Report
大ひずみ加工誘起による超微細粒組識の生成機構並びに特性評価
Project/Area Number |
16560627
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
酒井 拓 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017364)
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Keywords | 高温加工 / 温間,冷間加工 / 多軸鍛造加工 / マイクロシアバンド / キンクバンド / 結晶粒分割 / 連続再結晶 / 微細粒組織 |
Research Abstract |
高温から室温までの大ひずみ加工で生じる微細粒組織の生成過程と生成機構を明らかにするため,アルミニウム,マグネシウム合金,鉄合金に単軸圧縮と多軸多段階圧縮加工を施し,その際に現れる変形特性と微視組織の生成過程との関係を調査し,次の諸結果を得た. 1.多軸圧縮加工下で生じる微細粒体積率は一軸圧縮の結果に比べて変形と共に顕著な増加を示した.また,多軸加工下の1パス当たりのひずみΔεの増加に伴いより微細粒組織がより低ひずみ域から生じた.一軸圧縮加工下では,結晶粒内に微細層間隔の層状組織だけが生じた. 2.結晶粒内にマイクロシアバンド,キンクバンドなどの変形帯がある臨界ひずみ以上で生じ,その密度とバンド境界間の方位差が変形と共に増加し,結晶粒内を細かく分割することが高ひずみでの微細粒組織生成の原因である.これより,微細粒生成は加工誘起による動的連続再結晶が働いて生じると結論される. 3.多軸鍛造では変形帯が三次元空間中に種々の方向に生じ,それらが交差する結果,初期の初期結晶粒が細かく均一に分割され,その結果高ひずみ域で微細粒組織が生成する.これより,多軸鍛造加工法は微細粒組織の生成を促進させる最も有効な大ひずみ加工法であるであると結論される. 4.加工誘起微細粒組織の焼きなまし過程では,核生成と新粒成長による通常の不連続再結晶ではなく,回復を伴った粒成長のみ,いわゆる静的な連続再結晶,が起こると結論される.
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Research Products
(6 results)