2005 Fiscal Year Annual Research Report
粉末金属中空球の焼結理論とセル構造体製造プロセスの確立
Project/Area Number |
16560636
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
品川 一成 香川大学, 工学部, 助教授 (30215983)
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Keywords | セル構造体 / 超軽量金属 / 焼結 / 粉末冶金 |
Research Abstract |
金属中空球単球の集合体である成形体を製造する場合,強度を確保するために中空球自体の接合が強固になされることが重要であり,重りで加圧するなどしながら焼成する必要がある.一方でセル構造体として中空構造を保つには加圧し過ぎてっぶれてはいけないため,最適な加圧力を選定,制御する必要がある.本年度はまず,金属中空球の焼結過程の解析モデルを作成した.これを用いてセルモデルの変形解析を行い,単球を加圧焼結するときの,形状変化,接触面の拡大率と加圧力,焼結収縮との関係を解明した.その結果及び中空球セルモデル及び成形体の焼成に関する実験データを用いて,構成モデルを構築した.さらにこれを組み入れたシミュレーションによって最適な焼成条件を予測し,実験により検証した. 1.単球の変形解析 1)ユニットセルモデルを用いて,中空球が加圧変形していく挙動を解析した. 2)解析結果より,中空球の高さ減少率と接合率,横ひずみとの関係を整理した. 3)上記の解析結果を平成16年度1.2)加圧焼結実験で得られた結果と比較し,モデルの妥当性を確かめた. 2.構成モデルの定式化 1)上記の解析で得られた接触面積の拡大率について,中空球の接近速度の関数として表した. 2)粉末粒子の接合に着目した構成モデルに上記の関数式を導入し,中空球の構成式を完成させた. 3)構成式で計算される接触面の拡大率について実験結果とを比較し,構成式が粒子の接合を予測可能であることを確かめた. 3.構成モデルの検証 構築した構成モデルを用いて種々の条件下での成形体のマクロな焼結シミュレーションを行った.また,これに対応する焼成実験も行い,計算結果と実験結果を比較し,構成モデルの妥当性を検証した.
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