2004 Fiscal Year Annual Research Report
有機高分子ゲルを反応場とした無機ネットワーク構造体の作製
Project/Area Number |
16560667
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Research Institution | Institute of Research and Innovation |
Principal Investigator |
清田 佳美 財団法人産業創造研究所, 化学研究部, 主任研究員 (60216504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 幸一 財団法人産業創造研究所, 化学研究部, 研究員
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Keywords | 有機高分子ゲル / 多孔質材料 / 合成 / ネットワーク / メソ構造 / 金属・金属酸化物 / モノリシック / 無機材 |
Research Abstract |
種々の有機高分子ゲルを用いて、Fe, Ce, Pd, Pt(手法A)、Ti, Si(手法B)の酸化物ネットワーク構造体を作製し、有機高分子ゲルの網目構造と得られる無機ネットワーク構造体の細孔構造について相関性を調べた。有機高分子ゲルとして、溶媒と相分離した網目構造を有するゲルと混合相を形成する網目構造を有するゲルを用いた。各有機高分子ゲルに、無機材の原料(手法Aでは金属の硝酸塩、手法Bでは金属アルコキシドを用いる)を導入し、その後、安定化処理、乾燥したゲルを電気炉で焼成し、ゲル相を除去して無機ネットワーク構造体を得た。手法Aにより作製した試料では、Feの場合、粒径500nmの単分散Fe_2O_3粒子から成る空隙率0.9のモノリシックな高空隙率ネットワーク構造体を作製できた。導入Fe量を少なくすると、粒径500nmの単分散のFe_2O_3粒子を作製することが出来た。有機高分子ゲルを反応場として作製することにより非常に簡便に単分散の微粒子もしくは、単分散微粒子の数珠上連結体からなるネットワーク構造体を作製する技術を開発した。さらに、還元雰囲気で作製することにより、粒径1μmの単分散金属鉄・酸化鉄複合物からなる高比表面積のFe2O3ネットワーク構造体を作製する技術を開発した。同様にPdでは1μm、Ceでは100nm以下の単分散微粒子からなる高空隙率ネットワーク構造体を作製出来ることが明らかとなった。いずれも、相分離型の網目構造を有するゲルにおいて容易に無機ネットワークを作製可能と分かった。手法Bでは、ゲルネットワークの反転像を有するTiO_2,SiO_2ネットワークを作製出来ることが分かった。この場合も、相分離型の網目構造を有するゲルを用いた場合に、効果的に高空隙率の無機ネットワーク構造体を作製出来ることが分かった。混合相形成型のゲルを用いた場合には、比表面積は高いものの、空隙率、メソ孔の小さな多孔体を生成することが明らかになった。
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Research Products
(4 results)