2005 Fiscal Year Annual Research Report
高炉水砕スラグの潜在水硬性を活用した新しい耐震構造物の設計法の開発
Project/Area Number |
16560714
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松田 博 山口大学, 工学部, 教授 (50136131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白 元珍 山口大学, 工学部, 助手 (70379931)
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Keywords | 高炉水砕スラグ / 液状化 / 動的強度 / 土圧 / 固結 / 相対密度 / 豊浦標準砂 / 初期拘束圧 |
Research Abstract |
平成16年度からの継続研究として、高炉水砕スラグの効果に伴う液状化特性への影響を調べるとともに、下端を中心に傾斜可能で且つ土圧を計測できる壁を有する土圧計測砂箱を用い、水砕スラグを充填したモデル供試体により土圧特性を調べた。 1.固結した高炉水砕スラグの液状化試験 未硬化の状態の高炉水砕スラグの液状化特性を把握するために周波数、初期拘束圧など、条件を変えて繰返し三軸試験を行い、液状化強度特性について調べた。また、高温アルカリ水にて養生した供試体についても実験を行い、静的強度特性との関係についても調べた。その結果、次のことが明らかになった。 1)潜在水硬性の発現に伴い、動的強度は増加し、相対密度が高い方が潜在水硬性の発現が早期に見られる。 2)0.1〜0.3Hzの載荷周期では、未硬化高炉水砕スラグの液状化強度への影響がない。 3)未硬化の高炉水砕スラグの液状化強度は、初期拘束圧に依存しない。 2.未硬化高炉水砕スラグの静的土圧および地震時土圧 未硬化高炉水砕スラグを擁壁や岸壁の裏込め材料として用いる際に作用する静的および地震時土圧を調べるために土槽実験を行い、豊浦砂との比較・検討を行った結果、次のことが明らかになった。 (1)高炉水砕スラグが持つ軽量性・高強度のため、豊浦砂に比べて小さい土圧が得られた。 (2)高炉水砕スラグ、豊浦砂ともに、変位サイクルが増すに従って、土圧合力は、主働状態では小さくなり受働状態では大きくなる。これは、可動壁の変位サイクルによって壁近傍の粒子が次第に締め固められるためと考えられる。 (3)高炉水砕スラグの相対密度が増加することにより、静的および地震時の土圧合力、壁面摩擦力および水平土圧は大きくなる。
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Research Products
(3 results)