2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境無排出を目指すエネルギーシステムの可能性とあり方に関するシステム分析
Project/Area Number |
16560741
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
安川 茂 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80291756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 治 日本原子力研究開発機構, 経営企画部戦略調査室長・室長 (90354779)
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Keywords | CO2無排出のエネルギーシステム / ユビキタス社会と電力 / 冷熱回収利用LNG複合サイクル発電 / 家庭生ゴミの改質水素利用 / CO2無排出を目指す燃料電池車 / 核熱水力結合BWRシミュレータ / 電力需給分析へのロジェスチック応用 |
Research Abstract |
本年度(最終年度)の研究実績は、日本原子力研究開発機構の協力の下に昨年度から実施してきたわが国の長期エネルギーシステム(西暦2000-2080年)をモデル化して「基準エネルギーシステム(RES)」として表し、国および民間団体が提示している長期社会経済発展像を基に「社会経済発展シナリオ」を創出し、RESに投入されてくるエネルギー関連技術(産業・民生・輸送部門における設備機器)の特性の見直しを行い「新たなエネルギー技術データベース化」をし、「RESの行動目標指標(システム割引総費用、CO2等環境排出物、及びこれら2量間の線形結合量)」を与えて、トータルエネルギーシステム最適化計算ソフト「MARKALの援用」の下でシステムの最適化解析を行ったが、主な分析成果は以下の通りである。 1)ユビキタス社会の到来に応じた電源構成のあり方と運用に関するシステム分析ではこれからも電力増が見込まれ負荷平準化が一層重要になる、2)冷熱回収利用を目指したLNG複合サイクル発電の分析から65%の総合効率が見込め、CO2排出削減に寄与する、3)家庭生ゴミからの水素抽出では中間体として生ゴミのメタノール等への転換が重要になる、4)CO2無排出を目指す燃料電池自動車の研究ではカーボンナノチューブの利用により、太陽光のみの活用でメタノールの改質、水素燃料電池化、CO2のメタノールへの再転換が可能である、5)プルサーマル軽水炉特性解析のための核熱水力結合燃焼解析シミュレータの開発ではパソコン利用でBWR運転制御に役立つ計算ソフトが作りうること、6)我が国の電源に対するロジェスチック分析からは環境問題に適合する電源への転換が必要になってきている、ことなどが示された。なお、これらの研究成果は金沢工業大学における工学設計IIIの授業及び大学院における研究の一環とし行われたものでもあり、成果を資源エネルギー学会等で発表した。
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Research Products
(3 results)