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2004 Fiscal Year Annual Research Report

島を渡り,コケ植物の配偶体はどのように進化し,分化したのか?

Research Project

Project/Area Number 16570077
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

山口 富美夫  広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60244290)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 坪田 博美  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10332800)
Keywordsシラガゴケ科 / 系統 / 種分化 / 島嶼
Research Abstract

大洋島のオオシラガゴケ(Leucobryum scabrum)種群,Leucobryum sanctum種群および他のシラガゴケ科蘚類の系統を解析し,それらの祖先種を探索するため,国内では北海道,東北,四国,琉球列島,小笠原諸島の数か所で,また国外では韓国,ニューカレドニア,パプアニューギニアで試料の採取を行った.
得られた試料を光学顕微鏡下で比較形態学的研究を行い,外部形態による種の同定を行った.観察した試料の一部を広島大学植物標本庫(HIRO)のデータベースに登録するとともに植物標本として保管した.
試料からDNAを抽出し,ITS領域,rbcL遺伝子部分の塩基配列を決定した.これまでに得られた塩基配列をもとに系統樹を作成し,島嶼におけるシラガゴケ科蘚類の種分化傾向を推察した.
これまでの結果から,オオシラガゴケ種群に属するムニンシラガゴケ(Leucobryum boninense)は小笠原諸島に固有の種であり,これまでムニンシラガゴケのシノニムとされてきた東アジアに分布するLeucobryum scaberulumとは系統的に近縁であるものの,別種とするべきであるとの新知見を得た.
また,ホソバオキナゴケ(Leucobryum juniperoideum)とは配偶体の形態が異なるために別種とされてきた日本産のツクシシラガゴケ(Leucobryum humilimum)は,形態的にも中間型が多く見られ,系統的にもごく近縁であると推察された.すなわち,日本産のツクシシラガゴケはホソバオキナゴケのシノニムとして扱うことが適当であるとの新知見を得た.
これら新知見の一部は,平成16年度の日本蘇苔類学会,日本植物分類学会で発表した.

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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