2004 Fiscal Year Annual Research Report
レチノイドX受容体とRINGタンパク質の相互作用とそのユビキチン化・転写への効果
Project/Area Number |
16570093
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
岡野 幸雄 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10177066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 吉徳 岐阜大学, 医学部, 助教授 (80190859)
吉岡 孝 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20311699)
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Keywords | RING-finger / Ubiquitinylation / retinoid X receptor(RXR) / FRET / Yeast two-hybrid / FHA / Transactivation / C403S |
Research Abstract |
我々は、ユビキチン付加酵素(UBE2E2)のbinding partnerとしてRING-fingerタンパク質RNF8をクローニングした。このRNF8がレチノイドX受容体(RXR)と相互作用することをyeast two-hybrid systemを用いて明らかにした。RNF8及びRXRそれぞれの部分欠失変異体を作製してtwo-hybrid assayを行い、RNF8のN末端側の約210アミノ酸が重要であることを明らかにした。RXRにおいてはアミノ酸28-131が重要であるが、C末端85アミノ酸も相互作用に関与することが示された。これらの相互作用は大腸菌に発現させたタンパク質を用いたin vitro結合実験でも明らかとなった。野生型RNF8はRXRと同様に核に局在するが、N末側欠失変異体(ΔN)及びRING構造を破壊した変異体(C403S)はいずれも核外に局在した。EGFP-RXRとBFP-RNF8をCOS細胞に同時に導入して、FRET(fluorescence resonance energy transfer)法によってこれらの相互作用を明らかにした。RING構造をもつRNF8がRXRのユビキチン化におけるE3として作用する可能性が示唆されたが、in vivoユビキチン化実験ではRXRのE3として作用しなりと考えられた。 一方、ある種のRING-fingerタンパク質が転写を活性化することから、RXRの転写活性を調べたところ、RNF8はこれを高めることが明らかとなった。このRNF8による転写活性化作用は、リガンドの存在に関係なく認められ、リガンドによる転写活性化とは異なる機構によるものと考えられた。また、ΔNやC403Sでは転写活性化作用が認められず、これらのRNF8変異体が核に局在しないことと一致した。また、RNF8のRING構造も転写活性化に必要であり、RING構造を介して他のタンパク質と相互作用することの重要性も示唆された。
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Research Products
(6 results)