2004 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞の分化を制御するプロスタグランジンの新規作用メカニズムの解明
Project/Area Number |
16570109
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坂本 和一 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (90235169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 英世 山形大学, 農学部, 助教授 (60235380)
坂内 四郎 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70019579)
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Keywords | 破骨細胞 / 骨代謝 / 分化 / プロスタグランジン / 酸化ストレス / ポリフェノール / 転写因子 |
Research Abstract |
細胞内で産生・蓄積される活性酸素種は主要な酸化ストレス源として遺伝子やタンパク質および脂質などの生体分子を酸化することにより、癌化や老化、動脈硬化症などの生活習慣病の主たる原因となっている。骨粗鬆症を始めとする骨代謝疾患についても、骨髄内に発生・蓄積する活性酸素種(ROS)による破骨細胞の増加と活性化が一因となって発症することが考えられる。本研究は、この活性酸素による細胞応答メカニズム、特に骨吸収促進作用に着目し、破骨細胞の分化、細胞死および骨吸収に対する酸化ストレスの新規生理作用と作用メカニズムの解明を目的とした。 これまでの研究の結果、骨吸収に関わる破骨細胞の分化と機能性がH2O2の濃度依存的に制御されることが明らかになり、低濃度のH2O2により破骨細胞の分化の促進が、また高濃度のH2O2により破骨細胞のアポトーシスが誘導されることが判明した。また、上記の酸化ストレス刺激の際にH2O2の濃度依存的にフォークヘッド型転写因子(FOXO)、シクロオキシゲナーゼ(COX)およびプロスタグランジン受容体の遺伝子発現が制御されること、さらに抗酸化ポリフェノール(カテキン、EGCG)の添加により破骨細胞の分化・機能性が抑制されることなどの事実を明らかにし、骨代謝に対する活性酸素および抗酸化物質の生理作用と作用メカニズムの一端が明らかになった。
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Research Products
(3 results)