2004 Fiscal Year Annual Research Report
グリコサミノグリカンの構造多様性に基づく細胞増殖因子の活性制御機構の解明
Project/Area Number |
16570128
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
浅田 眞弘 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (30344120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 亨 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 総括研究員 (80356518)
鈴木 理 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (70192622)
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Keywords | ヘパリン結合性細胞増殖因子 / グリコサミノグリカン糖鎖 / リコンビナント蛋白質 / 繊維芽細胞増殖因子 |
Research Abstract |
本研究においては、繊維芽細胞増殖因子(FGF)をはじめとする各種細胞増殖因子とその受容体の結合に関与するグリコサミノグリカン(GAG)糖鎖の種類や構造を網羅的に解析することにより、リガンドの種類と受容体の種類によってのみ規定されると考えられていた細胞増殖因子を介する生命現象に、GAGの構造がその特異性を規定する因子として関わっている可能性を検討することを目的とした。 本年度は、まず、各種細胞増殖因子及びその受容体の遺伝子材料を収集し、これら発現するためのベクターを構築した。これを大腸菌もしくはCOS-1細胞に導入し、リコンビナント蛋白質としての細胞増殖因子や可溶性受容体のパネルを作成した。23種類すべてのFGFの他、肝細胞増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、ヘパリン結合性上皮細胞増殖因子、ミッドカイン、プレイオトロフィン等主たるヘパリン結合性細胞増殖因子をタグ付きの蛋白質として調製した。またFGF受容体に関しては、7種のサブタイプのすべてについて、IgGとの融合蛋白質として可溶性の受容体蛋白質を調製した。 次に、各種のGAG糖鎖を担体に固定化したカラムを作成した。このGAG固定化カラムを利用して細胞増殖因子のアフィニティークロマトグラフィーを行う系を構築し、塩濃度を段階的に上げていく過程で溶出された増殖因子を検出した。溶出される塩濃度を指標に増殖因子とGAGの親和性を評価した結果、これまでに報告があるGAGと細胞増殖因子との親和性以外にも、新規な親和性が複数観察された。 今後は、さらに多くの細胞増殖因子を用いた解析を進めるとともに、受容体蛋白質のGAGへの親和性の解析や、リガンド-受容体-GAGの3者複合体形成に関わるGAGの機能に着目した解析を実施する予定である。
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