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2004 Fiscal Year Annual Research Report

原腸形成運動を制御するWntシグナルの分子生物学的解析

Research Project

Project/Area Number 16570183
Research InstitutionNational Institute for Basic Biology

Principal Investigator

木下 典行  基礎生物学研究所, 形態形成研究部門, 助教授 (30300940)

Keywordsアフリカツメガエル / 原腸形成 / Wntシグナル / アクチン細胞骨格
Research Abstract

脊椎動物の体は内側に内胚葉由来の組織、外側には表皮など外胚葉由来の組織、そしてその間に筋肉など中胚葉由来の組織が配置している。この基本構造は初期胚発生において、中胚葉組織が外胚葉と内胚葉の間に入り込む原腸形成運動によって形成される。本研究ではアフリカツメガエル胚をモデルとして、原腸形成運動がどのようなメカニズムで制御されているかを明らかにすることを目的としている。近年、この過程にWntシグナルが重要な役割を果たしていることが明らかにされた。しかし、このシグナルによる組織運動制御の分子メカニズムは不明であった。本研究では、Wntシグナルがアクチン細胞骨格の再編成を促進し、細胞運動に必要な細胞突起形成を活性化することを見い出した。さらに原腸形成においてダイナミックな移動を行う中胚葉組織で細胞突起形成が盛んに行われていること、Wntシグナルを阻害することによりその細胞突起形成の活性が著しく阻害され、その結果胚全体の原腸形成運動が阻害されることがわかった。すなわち、内在のWntシグナルがアクチン細胞骨格の再編成をすることで組織の運動を制御していることを明らかにした。本研究では、Wntシグナルの細胞内シグナル伝達機構の解析も行った。細胞質タンパク質DishevelledはWntシグナル伝達に重要な役割を果たしていることが分かっている。このタンパク質に結合するRho GTP結合タンパク質活性化因子(RhoGEF)を同定し、Wntシグナルによるアクチン細胞骨格制御への関与を示唆した。また、Dishevelledの細胞内局在を制御するGプロテインを同定し、現在そのメカニズムの詳細を解析中である。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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