2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16570199
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
西尾 信宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00278631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 比良夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (30148522)
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 助教授 (60273182)
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Keywords | アレルゲン / 機能的潜在性 / 環境適応 / サイトカイン |
Research Abstract |
個体をとりまく環境の中で、アレルゲン暴露等の常態と異なる環境の変化に対応していくためには機能的潜在性の発現は不可欠となる。アレルゲン暴露時における血中タンパクや血中サイトカインを網羅的に検討する目的で予備実験とデータ収集を行った。 アレルゲン暴露時の機能的潜在性について、作業中にアレルゲンに暴露している者の血液を検討する準備として、職業上アレルギー原性をもつ物質への暴露している可能性の高い職業集団の承諾を得ている。この職業集団に属する者のうち文章で同意が得られた者について血液の提供を受けて機能的潜在性の検討を行う。この調査について関西医科大学医学倫理委員会の承諾を得ている。 予備実験として引き続きボランティアの健常者から採取した血中タンパクの解析を種類を拡大して行った。プロテオミックス技術を用い、血漿からアルブミンを除去し、等電点にて電気泳動し、その後第2次元の電気泳動により展開した。スポットを切り出してTOF-MS質量分析計にてタンパク質の同定を行い、複数の種類の既知の血中タンパクを確認することができた。これによりプロテオミックス技術によるさらに幅広いタンパク質の網羅的分析系を確立すると共に、対照群の測定値についての予備的な結果を得た。あわせてサイトカイン類の網羅的解析と定量を企画しており、この調査について和歌山県立医科大学医学倫理委員会に申請を行った。またマウスを用いた補充実験を引き続き行った。TDI以外のMDI, HDI等のイソシアネート類をアレルゲンに用いて、抗原暴露前後のマウスから採取した血漿を用い、ケモカインの網羅的解析と定量を行った。その結果各種のイソシアネート類を抗原とした場合にも複数の対照群と比較してIL-4、IFN-γ、TNF-α等各種ケモカイン類の変動を、従来(前年度まで)より幅広く観察した。
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