2006 Fiscal Year Annual Research Report
作物の難溶性成分溶解機構解明と輪作・混作への活用による環境保全型作付け体系の確立
Project/Area Number |
16580045
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松本 真悟 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (00346371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 政夫 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (80185339)
門脇 政行 島根大学, 生物資源科学部, 助手 (00379695)
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Keywords | 有機態窒素 / クエン酸 / シュウ酸 / 輪作 / 混作 / アブラナ科 |
Research Abstract |
アブラナ科作物およびアカザ科作物では培養液の窒素濃度が低いほど,クエン酸およびシュウ酸の分泌量が増加した。これらの有機酸により士壌の有機態窒素が遊離することを確認した。また,これまでにアブラナ科およびアカザ科作物の根圏土壌により多くの無機態窒素が残存していることを認めており,これは有機酸によって土壌の有機態窒素が溶出し,その後の無機化が促進されることによると考えられる. 有機物区では,栽植本数が2〜4本の場合に混作区のトウモロコシが単作区のトウモロコシよりも高い値を示した.混作区のコマツナの窒素吸収量は単作区のトウモロコシよりも高い値を示しており,コマツナの窒素吸収量が低いために同一ポットのトウモロコシの窒素吸収量が増加したのではなく,混作されたコマツナによる有機態窒素の可溶化および無機化の促進によりトウモロコシの窒素吸収量が増加したのではないかと推察された. リン酸緩衝液を用いて連続的に5回有機態窒を抽出した総量は培養法による無機化窒素量の2-3倍に相当し、培養前後のその差は無機化窒素量の約80%に相当した。また、土壌に生ゴミ残渣由来コンポスト(C/N比5.3)、ナタネ油粕(C/N比5.6)、米糠(C/N比15.0)、牛ふん堆肥(C/N比17.1)を添加し、経時的に有機態窒素量を測定したところ、培養開始から4週間までに有機態窒素の増加が抽出7回目の画分にまで確認され、8週目には培養前と同程度まで減少した。種々の有機物を施用してブロッコリーとトウモロコシを栽培したところ、ブロッコリーはトウモロコシよりも窒素吸収量が高かったにも関わらず、跡地根圏土壌中の無機態窒素残存量が高く、培養による無機化窒素量が低くなった。ブロッコリー根圏土壌の有機態窒素抽出量は、抽出5回目の画分までトウモロコシ根圏土壌より低いことから、比較的難溶性の窒素画分まで無機化が及んでいると考えられ、ブロッコリー根圏での無機化活性の高さが示唆された。
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Research Products
(4 results)