2005 Fiscal Year Annual Research Report
マウス蛋白質アルギニン脱イミノ酵素遺伝子Padi4の生理機能及び発現制御機構解明
Project/Area Number |
16580071
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
高原 英成 茨城大学, 農学部, 教授 (30122063)
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Keywords | 蛋白質アルギニン脱イミノ酵素 / マウスPadi4遺伝子 / 自己抗体 / 全身性エリテマトーデス / Pristine / snRNP |
Research Abstract |
蛋白質アルギニン脱イミノ酵素(PAD)は、蛋白質中のアルギニン残基をシトルリン残基に変換する酵素である。最近、ヒトPAD遺伝子のうちPADI4遺伝子(マウスPadi4遺伝子と相同)が慢性関節リウマチ発症の原因遺伝子の一つであることが報告され、実験動物を用いたPADI4遺伝子の生理機能と遺伝子発現制御機構に関する研究が大変重要となってきた。昨年度はマウスPadi4遺伝子産物PAD4対するモノクローナル抗体を作製し、ウェスタンブロット解析、免疫染色を行ったところPAD type IVが腹腔マクロファージの核に存在することを明らかにした。核内蛋白質snRNPに対する自己抗体は全身性エリテマトーデス(SLE)患者に特徴的に検出される自己抗体である。Pristineを投与したBALB/cマウスにも同様にsnRNPに対する自己抗体が産生されていることが示されている。また、Pristane投与マウスの腹腔内マクロファージではPAD type IVが高いレベルで発現していることが見出されたことから、自己抗体産生にPAD type IVが特に重要であると考えられる。snRNPの構成成分のうちU1-70K蛋白質のアルギニン残基のシトルリン化がSLEの自己免疫応答の引き金となっていると推定されていることから、本年度はSLE発症マウスのU1-70K蛋白質のシトルリン化とSLE発症に関わる自己抗体産生の関連性を明らかにすることを目指した。U1-70KペプチドをマウスPAD type IVにより反応させた結果、U1-70Kペプチドのシトルリン化が確認された。一方、マウス白血病ウイルスのp30gagペプチドのシトルリン化は確認されなかった。これより、U1-70KはPADにおける特異的な基質であることが明らかとなった。このように、本研究によりU1-70K蛋白質はPAD type IVの基質となり得ることを明らかにすると共に、自己抗体産生にPAD type IVによるU1-70K蛋白質中のアルギニン残基のシトルリン化が重要だということを裏付ける重要な足がかりを得ることが出来た。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Inhibitory effect of mizorubine on matrix metalloproteinase-1 production in synovial fibroblasts and THP-1 macropages2005
Author(s)
Zhong B, Tajima M, Takahara H, Nochi H, Tamato K, Tamura N, Kobayashi S, Tamura Y, Ikdeda M, Akimoto T, Yoshino S, Hashimoto H
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Journal Title
Mod Rheumatol 15
Pages: 264-268