2004 Fiscal Year Annual Research Report
海産ワムシ類の両性生殖誘導機構の解明と休眠卵量産技術への展開
Project/Area Number |
16580153
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
萩原 篤志 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (50208419)
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Keywords | ワムシ / 両性生殖誘導 / 耐久卵 / 加齢 |
Research Abstract |
平成16年度の研究計画で示した4項目の研究実績の概要は次のとおりである。 両性生殖の発現に対する親ワムシの加齢の影響:若い母虫ほど両性生殖個体を多く産出した。また、加齢の進んだ母虫から生じたワムシが、次世代にmictic femaleをより多く産出することも明らかになった。このとき母虫の加齢は次世代の寿命や産仔数に影響を与えなった。 耐久卵孵化ワムシの孵化時の環境が両性生殖の発現に与える影響:パン酵母のみ給餌した場合と比較し、N.oculata給餌の方がワムシの増殖率と両性生殖誘導率が高くなった。このとき、耐久卵孵化ワムシにパン酵母を与えた後N.oculataに餌を切り換えると、両性生殖はさらに活発になった。 両性生殖の発現に対する各種化学物質の添加効果と遺伝子レベルでの作用機構解明:γアミノ酪酸、成長ホルモン、セロトニン、幼若ホルモン、雌性ホルモン、20-ヒドロキシエクジソンで処理することによって両性生殖誘導が促進された。これらの併用効果についての検討を実施中である。ワムシの無菌培養を行って得た雄と雌より,全RNAを抽出後,oligo(dt)プライマーを用いて,デイファレンシャルディスプレイ逆転写PCRを行った。それぞれの特異的遺伝子断片を精製後、塩基配列を決定したところ、雄に特異的な約300bpの遺伝子断片と,雌に特異的な約880及び780bpの遺伝子断片を得たので雄の性状との比較を中心に詳細を検討中である。 ワムシ株間の交雑による適株の育種:同じ株内で交尾させた時の受精率は,異なる株間で受精した場合に比べて高くなった。得られた交雑株は,親株と比較すると,両性生殖誘導率,受精率ともに低かった。
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Research Products
(4 results)