2005 Fiscal Year Annual Research Report
海産ワムシ類の両性生殖誘導機構の解明と休眠卵量産技術への展開
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16580153
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
萩原 篤志 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (50208419)
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Keywords | ワムシ / 両性生殖誘導 / 耐久卵 / 遺伝子 |
Research Abstract |
今年度は休眠卵形成の第一ステージである両性生殖誘導能力が優れたワムシ株が出現する機構について、株間の交雑や環境条件の調節を通じて、分子細胞学的検討を加えながら検討した。 ワムシ株間の育種および環境調節による適株の育種 東京株とドイツ株の交雑によって得た6株は,親株と比較すると,いずれも両性生殖誘導率,受精率とも低くなった。一方,個体群増殖率は親株の0.31に対し,交雑株は0.35〜0.37と高くなった。交雑株は受精卵を形成せず,中には雄の出現すらない交雑株もあった。また、15℃で採集した耐久卵を、休眠させずにふ化させて得た個体群を20℃で培養すれば、休眠卵形成を著しく昂進できることが分かった。 遺伝子の発現状況からみた両性生殖誘導機構の解明 無菌のワムシ培養液より、単性生殖雌ワムシ、両性生殖雌ワムシ(2種:耐久卵を携卵、雄卵を携卵)および雄ワムシを、個別に収穫し各タイプのワムシよりtotal RNAを精製した。これらのtotal RNAを用いて各個体のcDNAを合成し、DD-PCR法による各個体特異的発現遺伝子のクローニングを試みた結果、各個体に特異的に発現している遺伝子断片が得られた。両性生殖能を有する雌ワムシ(2種)のみに特異的に発現している6本の遺伝子断片は、両性生殖誘導に関連する機能を有している可能性が高い。 ワムシの休眠卵量産実験 前年度の基礎研究で得た耐久卵形成能の高いワムシ株を用いた量産試験を1トン水槽4面を用いて実施し、従来の4〜5倍の効率で計4億個を量産した。
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Research Products
(3 results)