Research Abstract |
I.沖縄県生食パインアップル農家の生産規模拡大への方向性 数量化理論II類分析の結果,第1に,(1)勤労意欲の高い生産者,(2)収量が多い生産者,(3)農業粗収益が高い生産者,等に拡大傾向がみられた。第2に,(1)生食苗の確保,(2)農地借り入れの簡易化,(3)TQ制度の廃止,等を望む生産者は拡大傾向を示した。また,(4)新品種の開発を望むこと,(5)農地借入対策の立案,(6)TQ制度の継続を望む生産者は現状維持・縮小傾向にあった。 II.貿易自由化後におけるオレンジの産地別品質需要分析 産地間の品質格差を価格差として捉え,Armingtonモデルを適用することにより,計量的に分析した。自己価格弾力性が比較的大きく,交叉価格弾力性が小さい産地では,価格変動の程度が小さい。逆に,自己価格弾力性が比較的小さく,交叉価格弾力性が大きい産地では,価格変動の程度が大きく現れた。 III.リンゴ選択行動における意思決定要因評価 日本・インドネシアのリンゴ選択行動を比較しながら,研究を発展させ,継続中である。第1に,t検定の結果,「性別」,「世帯員別」,「婚姻別」,「職業別」に有意な差が確認できたことから,同モデルにはこれら属性を観測変数として導入する必要があること,第2に,両国のりんごの消費者評価を潜在変数として概念化する必要があること,等が明らかになった。 IV.国産果実輸出における計量的分析 平成17年度からの継続課題であるが,今年度,日本貿易月表から入手したデータに基づいて,国産果実の競争力を四半期別輸出関数分析により計測する。 V.ミカン・リンゴ産業のJIDEAモデルシミュレーション VI.果実・果樹の需給均衡に関する計量的分析 平成16〜17年度までの継続課題であるが,IVは篠井が計測を継続中であり,Vは吉田が果実・果樹に関する需給均衡モデルの計測を行った。Vに関して,平成18年2月21日〜23日に京都大学にて計測結果の発表が行う。
|