2004 Fiscal Year Annual Research Report
乾式および湿式輸送が切り花の流通過程での品質・鮮度に与える影響
Project/Area Number |
16580210
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
川上 昭太郎 東京農業大学, 地域環境科学部, 講師 (30256648)
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Keywords | 切り花 / 湿式輸送 / 品質・鮮度評価 / 非破壊計測 / 曲げ弾性係数 / 鮮度保持流通 |
Research Abstract |
切り花の流通過程での鮮度・品質の低下を計測し、輸送形態の違いが切り花の鮮度・品質に与える影響を比較検討することを目的として研究を実施し以下の成果を得た。 供試材料として予定していた千葉県安房郡産のヒマワリ切り花は実験に用いることができたが、新潟県産チューリップについては、中越地震の影響により予定していた試料を集めることができなかった。今後、新潟県産チューリップ以外の試料を検討する。 ヒマワリ切り花を試料として実験室で乾式および湿式の低温輸送を想定した実験を行い、輸送中および輸送後の外観,新鮮重,吸水量,クロロフィル量の測定を行い鮮度・品質保持について比較を行った。12時間程度であれば、乾式,湿式輸送の違いによる花持ちにほとんど差はなかったが、24時間以上になると乾式輸送の花持ちが湿式輸送と比べ短くなった。 切り花の茎の曲げ弾性係数の測定によるしおれの評価を行うため、ガーベラ切り花を用い測定箇所について検討を行い、複数箇所の測定により新鮮重,吸水量と曲げ弾性係数の間に正の相関が認められた。 湿式輸送中の活け水の管理については、実験室内で行った水道水を用いた実験では、活け水中の菌の繁殖は確認できたが、輸送想定期間中に外観に影響を及ぼすことはなかった。今後、後処理剤として糖を添加した場合について菌の繁殖と外観への影響について引き続き検討を行う。 今後は、乾式およびバケット輸送と保水材を用いた湿式輸送において、輸送時間の違いで品質・鮮度に与える影響について評価検討を行う。
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