2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16580227
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小野 珠乙 信州大学, 農学部, 教授 (10177264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏡味 裕 信州大学, 農学部, 助教授 (80308303)
盧 尚建 信州大学, 農学部, 助教授 (90322130)
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Keywords | ニワトリ / ウズラ / ヒメウズラ / 胚発生 / 始原生殖細胞 / キメラ / PCR / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
哺乳類では凍結保存した受精卵からの個体復元、核移植によるクローン技術、卵細胞質内精子注入法(ICSI)等が確立されている。ところが、鳥類では受精卵に多量の卵黄があることなどから独特の方法の開発が必要である。そこで、家禽を介して鳥類における絶滅危惧種や希少種の個体復元や保全、および希少品種や付加価値の高い系統の大量生産や保存を目指した。その為に、始原生殖細胞(PGCs)が増殖して多くのPGCsが得られる生殖腺からPGCsを取り出し、PGCsが血流循環中、すなわちより若い発生段階の家禽(ニワトリおよびウズラ)胚血流に導入して、導入PGCsの分化および次世代での形質発現を調べた。その結果、ウズラおよびニワトリ胚生殖腺からそれぞれの種のPGCsに特異的な抗体(ニワトリ:抗SSEA-1抗体;ウズラ:QCR1抗体)を用いた免疫磁気ビーズ法により、それぞれ、効率よく採取精製することができた。また、軟X線照射により、レシピエント胚内在のPGCsを、血中循環期および生殖腺定住後においてPGC細胞数を減少させることができたことから、よりドナー由来の生殖細胞の占有率を向上させることができた。ドナーのPGCsを、レシピエント胚体外周縁静脈に注入して、導入胚を培養し、孵化させた。ニワトリ同士のPGC移植においては、品種特異的血液型抗体を用いて識別可能であることを示した。より簡便に同種動物の品種(個体)を識別できるPCRプライマーの設計が望まれたので、ニワトリ・ウズラ・ヒメウズラの3種を識別するPCR法を開発した。ニワトリとウズラにおける種間の移植においては、種特異的DNAマーカーによりレシピエント(雄)の精巣及び精子にウズラ由来のDNAのPCR増幅産物が得られた。
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Research Products
(6 results)