2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヤマトマダニ由来有用蛋白を利用したEhrlichiaの感染防御
Project/Area Number |
16580257
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
田島 朋子 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (90173145)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 操 北海道大学, 獣医学研究科, 教授 (70109510)
桑村 充 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (20244668)
|
Keywords | Ehrlichia / ダニ |
Research Abstract |
1.野外で採取したヤマトマダニからハムスター吸血中の唾液腺を採取、mRNAを抽出してcDNA libraryを作製した。 2.ハムスターを吸血させた野外採取のヤマトマダニ成虫を25℃で維持して産卵させた。孵化した幼ダニをヤマトマダニ由来Ehrlichia(HF565)を接種したマウスにつけ、吸血させた。脱皮後の若ダニ30匹のHF565保有の有無をPCRで調べたが、すべて陰性であった。また、脱皮するダニの割合が、正常マウスを吸血させた場合に比べて低く、ダニに対してもHF565がなんらかの影響を与えている可能性も伺われた。 3.マウス以外の宿主の可能性を検討するため、ラットにHF565を接種し、接種後4週目まで1週間ごとに血中への出現をPCRで調べた。その結果、2週目までは血中に出現するが、その後、陰性に転じた。また、HF565の大量投与にもかかわらず、ラットは死亡しなかった。肝・脾のHF565の検出ならびに病理所見については、現在、検討中である。 4.SPFビーグル犬3匹にHF565接種マウスの肝・脾10%乳剤を静脈内接種し、毎日観察をすると同時に週1回採血を行ない、PCRで血中への出現を調べた。接種後4週まで調べたが、臨床所見に変化はなく、PCRも陰性であった。2匹のイヌには、4週後にプレドニゾロンを投与し、改めてHF565を接種したが、その後も変化はみられなかった。病理所見も異常はなかった。 5.SPFビーグル犬1匹にEhrlichia canisを接種し、シュルツマダニの若虫を吸血させ、脱皮後の成ダニについてE. canisの保有の有無をPCRで調べたが、30匹すべて、陰性であった。 6.E. canis接種犬の末梢リンパ球がIFN-γを産生することで感染を防御することをin vitroで証明した。 7.野生鹿の血中に新種のEhrlichiaをPCRで検出した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Novel genetic variants of Anaplasma phagocytophilum, Anaplasma bovis, Anaplasma centrale, and a novel Ehrlichia sp. In wild deer and ticks on two major islands in Japan2006
Author(s)
Kawahara, M., Rikihisa, Y., Lin, Q., Isogai, E., Tahara, K., Itagaki, A., Hiramitsu, Y., Tajima, T.
-
Journal Title
Appl.Env.Micobiol. 72
Pages: 1102-1109
-