2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590003
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山本 恵子 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (90147017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 幸子 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 名誉教授 (10014078)
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Keywords | PPAR / 不飽和脂肪酸 / 光延反応 / ルシフェラーゼアッセイ / 医薬設計 / 核内受容体 / 生活習慣病 |
Research Abstract |
我々はすでに4-水酸化ドコサヘキサエン酸がペルオキシソーム増殖薬活性化受容体γ(PPARγ)を強く活性化すること、そして5位付近の共役二重結合が活性発現に重要であることを報告した。そこで、共役二重結合の配座を固定することで活性が増強するものと考え、新しいPPARリガンドの開発を目指した。配座の固定は、エントロピー的にも有利であり、活性の増強が期待できる。高度不飽和脂肪酸に由来する尾部と桂皮酸を基本骨格とした配座固定頭部を結合させたドコサヘキサエン酸類縁体をPPARのリガンド結合ポケット構造に基づいて設計した。合成はエイコサペンタエン酸を出発原料として用いて行った。ヨードラクトン化に続く加水分解、過ヨウ素酸ナトリウムによるグリコール開裂、得られたアルデヒドのアルコールへの還元、四臭化炭素・トリフェニルフォスフィンによるハロゲン化を行い尾部であるブロム体を得た。頭部として選択したフェルラ酸、クマル酸、カフェイン酸と尾部であるブロム体をWilliamsonエーテル合成法あるいは光延反応を用いて結合させた。カフェイン酸を用いた場合、パラ位あるいはメタ位の水酸基をメトキシメチル基あるいはアセチル基で保護した誘導体の合成も行った。このようにして約20種の新規化合物の合成を完了した。合成した化合物のPPAR活性化能をルシフェラーゼアッセイ法により評価した。予想に反していずれもPPARγ活性は弱かった。興味深いことにはいくつかの化合物が比較的強いPPARα活性を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)