2004 Fiscal Year Annual Research Report
Kobusine型7環性アコニットアルカロイドの全合成研究
Project/Area Number |
16590025
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Research Institution | Research Foundation Itsuu Laboratory |
Principal Investigator |
村竹 英昭 (財)乙卯研究所, 副所長 (60142064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤巻 信子 (財)乙卯研究所, 研究員
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Keywords | 合成化学 / とりかぶと / アルカロイド / 天然物化学 / 全合成 |
Research Abstract |
トリカブトは美しい青紫で特異な形状の花とその毒性で著名である。トリカブトは400種類以上もの特徴的で複雑なアコニットアルカロイドを産生するが、その合成研究には40年に亘る歴史がある。本邦をはじめ世界中でこれらアルカロイドの全合成レースが展開され、日本、カナダ、アメリカなどでその幾つかが全合成された。しかしながら、代表的な母核であるatidane, veatchane, cycloveatchane, aconitane, hetisanのうち、もっとも複雑な骨格の一つである7環性hetisanのみが唯一その全合成はもとより、基本骨格の構築さえも報告されていなかった。 我々は、既に報告した「Pd触媒による分子内ケトン基、ホルミル基、ニトロ基に対するα-アリール化反応」の応用の一環として、本課題「Kobusine型7環性アコニットアルカロイドの全合成研究」に挑戦した。種々試行錯誤、紆余曲折を経たが、2004年(±)-Nominineの全合成を完成し、報告した。本合成は、世界で初めての7環性hetisan骨格アルカロイドの全合成例である。 更に合成標品のX線結晶解析を行ない、これまでKobusineとの関連付けによって間接的に確定されていたNominineの分子構造を再確認すると共に、解析依頼標品の単結晶構造がdl体であることを確定した。このことは、完成した全40工程に亘る合成ルートに沿って、全合成が疑いの余地なく完成していることの客観的証左である。 ここで得た数々の知見を元に、さらに本骨格アルカロイドの全合成研究を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)