2006 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質のコンホメーション変化を指標にするプロテオーム解析
Project/Area Number |
16590033
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
白幡 晶 城西大学, 薬学部, 教授 (50150107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 義明 城西大学, 薬学部, 講師 (20255029)
池口 文彦 城西大学, 薬学部, 助教授 (00364711)
高尾 浩一 城西大学, 薬学部, 助手 (70337484)
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Keywords | コンホメーション変化 / 蛍光SH基標識試薬 / C末端標識法 / MALDI-TOF MS / PSD |
Research Abstract |
タンパク質の一次構造は、一般的に断片化した後MALDI-TOF MSなどによるアミノ酸配列分析法に従い決定される。タンパク質の化学的断片化法として2-nitro-5-thiocyanobenzoic acid (NTCB)を用いるシステイン特異的な切断法を検討したところ、切断反応時においてアルキルアミンが共存すると、C末端側にアルキルアミンが導入されることがわかった。そこで、NTCBによるタンパク質切断に伴うペプチドのアルキルアミンC、示識法の開発を行った。まず、ペプチド標識における種々のアルキルアミンのMALDI-TOF MS検出に及ぼす影響を調べた結果、陰性電荷を持つ2-aminoethanesulfonic acid (AESA)、3-amino-1-propanesulfonic acid (APSA)により、PSD分析において明瞭なシグナルの増強が明らかになったこと、また、negative modeでの測定によって標識ペプチドをより選択的に検出できることなどが判明した。続いて、本法をMALDI-TOF MSにおけるタンパク質定量への応用を試みた。モデルタンパク質をAESA処理したAESA標識ペプチドを内部標準物質として、モデルタンパク質をAPSA処理したAPSA標識ペプチド量を変化させて混合したところ、良好な検量線が得られ、本標識法の定量性における有用性が示唆された。これは、これまで検討してきたタンパク質中SH基を蛍光標識することにより、タンパク質のコンボメーション変化タンパク質中SH基標識量として評価し、コンボメーション変化したタンパク質の網羅的解析と併せて、プロテオーム解析における強力なツールと成りうるものと考えられた。
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Research Products
(2 results)