2005 Fiscal Year Annual Research Report
SUMOリガーゼPIASのドメイン構造とその標的蛋白質p53との特異的相互作用
Project/Area Number |
16590034
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences |
Principal Investigator |
神藤 平三郎 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80138966)
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Keywords | SUMOリガーゼ / PIAS1 / 癌抑制因子p53 / NMR構造 / 転写因子Lef-1 HMG / PIASy / Siz1 |
Research Abstract |
最近,種々のユビキチンに類似したタンパク質が次々と発見され,翻訳後修飾の役割について関心がもたれている.SUMO化はその一つであり,核への局在化,転写調節,さらには染色体の分裂などの諸課程において重要な役割を担っていることが明らかになってきた.本研究計画では,SUMOリガーゼPIAS1ならびにそのファミリーの構造とそれらのSUMO化標的タンパク質との相互作用を明らかにすることを目標に,(1)PIAS1による癌抑制因子p53のSUMOリガーゼPIAS1との結合部位,および(2)Lef-1 HMG boxの作成とPIAS1との結合部位の同定,さらに(3)PIAS1のサブタイプPIASyおよび酵母のホモログSiz1のN末端ドメインの構造解析を試みた. PIAS1の標的タンパク質であるp53の結合部位を同定するために,多数のPIAS1の欠失変異体を作成し,癌抑制因子p53との相互作用の有無をGST pull-down assay法により調べた結果,p53はPIAS1のN末端側1-200残基の広い領域に結合することが明らかになった.また,PIAS1のN末端領域(1-65)がp.53およびLef-1と相互作用の最小単位であることをGST pull-down assayにより実証した.しかし,これらの相互作用は,^1H-^<15>N HSQCスペクトルによる化学シフト摂動法によって確認できなかった.Lef-1等の転写因子の精製においてさらなる改善が望まれた.PIAS1のサブタイプPIASyのN末端ドメイン(1-72)および酵母のホモログSiz1のN末端ドメイン(1-111)と(22-96)の大量発現系を構築した.それらの精製中であるが,不溶性画分して得られるという艱難に直面しており,現在,可溶化に向けて鋭意努力している.
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