2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規神経機能制御因子の生理学的機能の解明と脳機能再生への応用
Project/Area Number |
16590041
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山國 徹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30333793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
齊藤 真也 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
李 玉山 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (50344685)
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Keywords | V-1 / CapZ / 脳神経幹細胞 / アクチンダイナミックス / 天然ハーブエキス / 蛋白質相互作用 / neurosphere / 神経機能制御 |
Research Abstract |
本研究により、V-1とアクチン結合蛋白質CapZの結合が、プルキンエ細胞の樹状突起の発達が進行する生後7日から14日の時期で最大となり、生後21日には生後3日のレベルまで減少することが判明した。そこで、突起伸展におけるV-1の生理機能を解明するため、PC12D細胞においてV-1によるアクチンフィラメント形成への影響を検討したところ、V-1過剰細胞でG-アクチンの減少、F-/G-アクチンの値の上昇および膜の突出が認められた。また、V-1はCapZと結合し細胞質プールにCapZを保持させた。一方、cAMPによるPKAの活性化はCapZのV-1から解離および細胞骨格画分への移行を誘導し、G-アクチンを増大させた。したがって、V-1は新しいCapZ調節因子として機能し、アクチンダイナミックス制御機構においてきわめて重要な役割を果たしていることが明かとなった。次に、V-1を標的とする天然生理活性物質探索のため、V-1とCapZβの相互作用への天然ハーブエキスの影響を検討し、Boldo LeavesおよびOregan Mountain Grapeのエキスは促進性の、一方Broom Herb、オークモスおよびキャロットシードのエキスは抑制性の作用を見出した。また、独自開発したレトロウイルスベクターを用いて脳神経幹細胞へV-1遺伝子を導入すると、neurosphereは特殊な分化培地で培養せずとも、神経細胞およびアストログリア細胞へ分化した(特許出願中)。さらに、中枢ノルアドレナリン神経系でV-1の高発現を示すトランスジェニックマウスは高架式十字迷路および明暗箱を用いた行動薬理学的解析により不安の亢進傾向を示した。以上の結果より、V-1はCapZとの相互作用により、神経分化および神経機能を制御することが示唆され、併せてV-1遺伝子の脳機能再生への応用の可能性が強く示唆きれた。
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Research Products
(6 results)