2004 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム透過チャネルのカルシウムシグナル複合体による開閉制御機構
Project/Area Number |
16590043
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤羽 悟美 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00184185)
|
Keywords | カルシウム / カルシウムシグナル / カルシウムチャネル / 心筋 / 心房筋 / 心筋細胞 |
Research Abstract |
カルシウム(Ca^<2+>)チャネルは細胞外のシグナルを細胞内Ca^<2+>シグナルへ変換する第一ステップの膜蛋白である。Ca^<2+>シグナルの時空間制御の破綻は、細胞の脱分化・増殖異常・細胞死を招き、心疾患や神経疾患の原因となる。心筋細胞におけるCa^<2+>チャネルを介したCa^<2+>シグナルの時間・空間制御の分子基盤の解明を目指して本年度は下記の研究を遂行した。 1)L型Ca^<2+>チャネルのチャネル本体を構成するα_<1C>サブユニットの開閉状態におけるポア領域の構造をシステイン修飾試薬とCa^<2+>チャネル修飾薬を用いて解析した。その結果、Ca^<2+>チャネルのポアを形成し、また、DHP系Ca拮抗薬の結合ポケットを構成すると推定されているIIIS5-S6リンカー領域の構造が膜電位に依存して変化することを見出した。 2)心筋細胞の分化・発達過程においてα_<1C>サブユニット(Ca_V1.2)と相互作用してその細胞内局在または機能を調節する蛋白を酵母two-hybrid法により探索した。その結果、α_<1C>サブユニットのカルボキシル末端領域と相互作用する蛋白を見出した。この蛋白は心臓においては心房筋に特異的に発現しており、心房筋においてα_<1C>サブユニットと特異的に相互作用することを見出した。また両者の相互作用によりL型Ca^<2+>チャネルの不活性化過程が修飾されること、その結果として、心房筋細胞の自動能が調節されることを見出した。
|
Research Products
(5 results)