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2004 Fiscal Year Annual Research Report

リン酸化酵素MNB/DYRK1Aの過剰発現とダウン症

Research Project

Project/Area Number 16590072
Research InstitutionSetsunan University

Principal Investigator

伊藤 文昭  摂南大学, 薬学部, 教授 (80111764)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 工藤 純  慶応義塾大学, 医学部, 助教授 (80178003)
船越 英資  摂南大学, 薬学部, 助手 (70299030)
Keywordsダウン症 / ヒト21番染色体 / リン酸化酵素 / MNB / DYRK1A / 細胞周期
Research Abstract

ヒト21番染色体のダウン症関連領域からクローニングされたリン酸化酵素MNB/DYRK1A遺伝子は、ダウン症で見られる中枢神経系の発達障害に関与している可能性が考えられているが、その細胞内の機能についての詳細はあきらかでない。私達の研究から、リン酸化酵素MNB/DYRK1Aは中心体の複製に関与している可能性が示されており、本年度は、中心体複製の開始するS期からM期への進行においてMNB/DYRK1Aが果たす役割について解析した。HeLa細胞をチミジンブロック法によりG1/S期に同調した。次に、チミジン除去後の各時間に細胞抽出液を調製し、MNB/DYRK1Aに対する抗体を用いたウエスタンブロット法により、細胞周期の各時期におけるMNB/DYRK1Aの発現量を調べた。また、チュブリンタンパクの重合を阻害するノコダゾールをチミジン除去後に添加してM期に停止させた細胞からも抽出液を調製して、同様の方法によってMNB/DYRK1Aの発現量を調べた。いずれの場合も発現量の変動は見られなかったが、ノコダゾール処理により、MNB/DYRK1Aのバンドが高分子側に移動し、このバンドはホスファターゼ処理により元の移動度にもどることが分かった。また、リン酸化チロシンを認識する抗体を用いたウエスタンブロット法の結果、非同調細胞および同調細胞のいずれにおいてもチロシン残基のリン酸化は認められなかった。以上の結果より、MNB/DYRK1AはM期においてセリン/スレオニン残基のリン酸化を受けることが明らかになった。ノコダゾール処理による微小管合成の阻害はG2/Mチェック機構を作動させ、MNB/DYRK1Aのリン酸化を引き起こし、このリン酸化がMNB/DYRK1A酵素活性を正あるいは負に調節して、細胞周期を停止させた可能性が考えられる。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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