2004 Fiscal Year Annual Research Report
ペンタエリスリトールを利用した多機能型人工核酸の合成とその応用
Project/Area Number |
16590082
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
上野 義仁 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20250467)
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Keywords | 核酸 / 三重鎖 / 3'-3'結合型 / 非対称 / 塩基三量体 / イノシン / キサントシン / ゲルシフト |
Research Abstract |
[非対称な配列から成る3'-3'結合型オリゴヌクレイチドによる三本鎖核酸形成]二本のオリゴヌクレオチドの3'末端を連結・架橋することにより、比較的短鎖のオリゴプリン配列を標的として三本鎖核酸を形成させることが可能となる。そこで、標的DNAの塩基配列の拡張を目指し、非対称な配列から成る3'-3'結合型オリゴヌクレオチドを合成し、その三本鎖核酸形成能について検討した。水酸基を異なる脱保護条件下で除去可能な保護基で保護したペンタエリスリトールを結合させたCPG樹脂を合成した。このものを用いてDNA自動合成機により3'-3'結合型オリゴヌクレオチドを合成した。合成したオリゴヌクレオチドの三本鎖核酸形成能をゲルシフトアッセイにより検討したところ、架橋型では未架橋のものより効果的に三本鎖核酸を形成することが判明した。 [4種類の塩基から成る一本鎖核酸を標的とした架橋型オリゴヌクレイチドの合成とその三本鎖核酸形成能]これまでに報告されている三本鎖核酸は、プリン・プリン・ピリミジンあるいはピリミジン・プリン・ピリミジン型の塩基三量体形成によるものであることから、4種類の塩基から成る一本鎖DNAおよびRNAを標的として三本鎖核酸を形成させることはできない。そこで4種類の塩基から成る一本鎖DNAおよびRNAを標的として三本鎖核酸を形成可能なオリゴヌクレオチドとして、修飾塩基(イノシン、キサントシン)を含むオリゴヌクレオチドを合成し、その三本鎖核酸形成について検討した。その結果、キサントシンを第二鎖に導入することにより、4種類の塩基から成る一本鎖核酸を標的として三本鎖核酸を形成させることか可能であることが判明した。
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Research Products
(2 results)