2004 Fiscal Year Annual Research Report
免疫反応の制御をめざしたウイルスベクターによる抗体医薬開発のための基礎研究
Project/Area Number |
16590086
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
伊東 祐二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60223195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 和久 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80127240)
中島 敏博 (財)化学及び血清療法研究所, 研究室長
井上 誠 (株)ディナベック研究所, 研究室長
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Keywords | ヒト抗体 / ワクチン / 補助刺激分子 / センダイウイルスベクター / 免疫抑制 |
Research Abstract |
アレルギーやリュウマチなどの自己免疫疾患は、免疫反応の正常な維持監視機構の破綻により、引き起こされる。このような病態では、抗炎症療法とともに、免疫反応とりわけT細胞の活性化の制御(抑制)が、その治療に有効である。ガンやエイズの予防、治療のためのワクチン開発でも、ワクチンの有効性を高めることにおいて、免疫応答の制御は非常に重要な課題である。我々は、特にT細胞を介した免疫反応の制御によるこれらの病態の予防・治療を目指し、独自で構築したヒト抗体を提示するファージライブラリを用いて、T細胞の活性化ならびに抑制に重要な補助刺激分子に対する新規抗体医薬の研究を行ってきた。 本研究では、自己免疫疾患治療、ガンやエイズの有効なワクチンに重点をおいた抗体医薬の開発とその遺伝子治療への応用を目標に、補助刺激分子に特異的なヒト抗体(阻害抗体)遺伝子を発現するウイルスベクターによるT細胞応答の制御効果を評価する。すでに、いくつかの補助刺激分子抗体遺伝子の単離は、完了した。本年度は、抗CD86単鎖Fv抗体遺伝子をセンダイウイルスに組み込んだウイルスベクターを作製し、その動物細胞への感染、抗体遺伝子の発現を行い、発現を確認した。しかし、その発現量、検出方法に問題があり、現在、その改良を行つている。この点を解決しつつ、発現した抗体の力価、実際の補助刺激シグナルに対するアンタゴニスト活性を評価している。
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Research Products
(6 results)