2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590115
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
平野 和行 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90057365)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 茂之 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (40176665)
井口 和弘 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (10295545)
|
Keywords | 薬剤性肝障害 / HepG2細胞 / SSH / アセトアミノフェン / イソニアジド / エタノール / リジン水酸化酵素2 / 肝線維化 |
Research Abstract |
アセトアミノフェンを肝臓由来培養細胞HepG2細胞に処理した時に発現変化する遺伝子群をサプレッションサブトラクティブハイブリダイゼーション(SSH)法を用いて検索した結果、アセトアミノフェン処理により発現上昇する14クローンを同定した。同定した各クローンについて、半定量的RT-PCR法を行った結果、リジン水酸化酵素2およびチミジン合成酵素の2種類の遺伝子がアセトアミノフェン処理により発現変化することを明らかにした。これらの2つの遺伝子について、リアルタイムRT-PCR法により経時的および濃度依存的な発現変化について解析したところ、リジン水酸化酵素2は、アセトアミノフェン処理時間および濃度依存的に発現上昇を示すことを認めた。リジン水酸化酵素1および3の発現量はアセトアミノフェン処理により変化しなかった。また、アセトアミノフェンをマウスに腹腔内投与した結果、肝臓でのリジン水酸化酵素2の発現上昇が観察された。さらに、リジン水酸化酵素の発現上昇は、他の肝障害誘発薬剤(エタノールおよびイソニアジド)をHepG2細胞に処理した場合においても認められた。リジン水酸化酵素2はコラーゲンの架橋形成に役割を果たすため、肝線維化発症に関与することが知られている。以上の結果から、肝障害時における肝線維化にリジン水酸化酵素2の発現誘導が関与することが推察された。現在、リジン水酸化酵素2の発現誘導機序を明らかにするために、レポータージーンアッセイ等による解析を行っている。
|