2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックス三次元構造による遺伝子発現制御の解析:肝臓星細胞をモデルとして
Project/Area Number |
16590133
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 充 秋田大学, 医学部, 助教授 (60226008)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 春樹 秋田大学, 医学部, 教授 (90171355)
東 伸好 秋田大学, 医学部, 助手 (60361218)
入江 俊明 秋田大学, 医学部, 助手 (90231167)
|
Keywords | 肝臓星細胞 / I型コラーゲン / PCR-differential display / 細胞外マトリックス / インテグリン / 細胞内シグナル伝達 / マトリックスメタロプロテアーゼ / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
1)I型コラーゲンの三次元構造により制御される遺伝子群の同定:I型コラーゲンを塗布した培養皿およびI型コラーゲンゲルを培養基質として用い、ラット肝臓星細胞を培養し、PCR-differential display法により、発現が上昇あるいは低下・消失する遺伝子をクローン化し、FASTA homology searchによりBPAG-1n、KAP3B、SP1、BCRPを同定した。同定した遺伝子についてRT-PCR解析によりmRNAレベルでの発現を明らかにした。 2)細胞外マトリックスの三次元構造を認識する受容体の同定:培養肝臓星細胞のI型コラーゲンの三次元構造を認識する受容体として、インテグリンあるいはデイスコイジン・ドメイン受容体(DDR)が考えられるが、抗-インテグリンβ1抗体および抗インテグリンα2抗体を用いた阻害実験の結果から、細胞外コラーゲンを認識する受容体としてインテグリンα2β1の関与が示唆された、さらにDDRの関与について検討中である。さらに、受容体を介し、タンパク質リン酸化や低分子量Gタンパク質などが関与する、細胞外マトリックスの三次元構造が遺伝子発現を制御する細胞内シグナル伝達機構について、免疫蛍光染色および種々シグナル伝達系の阻害剤を用いて解析した。 3)細胞外I型コラーゲンによりMMP-2の発現・活性化が誘導されることを明らかにし、この誘導はI型コラーゲンを塗布した培養皿では起こらないことから、I型コラーゲンの高次構造による誘導であることを明らかにした。
|
Research Products
(5 results)