2006 Fiscal Year Annual Research Report
膵導管細胞における管腔膜HCO3-コンダクタンスの特性と分子実体
Project/Area Number |
16590164
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (90303651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 孝晴 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20135388)
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (60402385)
成瀬 達 名古屋大学, 大学院医学研究科, 助教授 (50180550)
相馬 義郎 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60268183)
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Keywords | 膵導管細胞 / HCO_3^-輸送 / HCO_3^-コンダクタンス / CFTR / SLC26A6 / Cl^--HCO_3^- exchange / Na^+-H^+ exchange / cystic fibrosis |
Research Abstract |
1.膵導管細胞の管腔膜を介するHCO_3^-輸送メカニズムを解析するために、モルモットの膵臓から単離した小葉間膵管を用いて、管腔を表層とは別個に灌流し、細胞内pH、Cl^-濃度、電位を測定するシステムを確立した。 2.基底側膜を介するHCO_3^-輸送を阻害した条件で、表層灌流液のK^+濃度を変化させることによる細胞内pHの変化(管腔膜を介するHCO_3^-コンダクタンス)を捉えることができた。cystic fibrosisのモデル動物であるΔFマウスの膵臓から小葉問膵管を単離し、CFTRへの依存性を検討した。 3.SLC26A6Cr-HCO_3^- exchangerのノックアウトマウスの膵臓のHCO_3^-輸送機能を解析した。単離小葉間膵管の管腔膜のCrl^--HCO_3^- exchange活性は、HCO_3^- efflux方向では低下、HCO_3^-influx方向では逆に更新していた。SLC26A6がICl^--2HCO_3^-交換を担っているという強制発現系での報告と合致する。しかし、麻酔下で純粋膵液の分泌量およびpHを検討したところ、wild-typeマウスとの差は見られなかった。 4.膵液のpH(HCO_3^-濃度)に影響を与える可能性のある管腔膜上のNa^+-H^+ exchange(NHE)活性を測定した。ΔFマウスでは、NHE活性が高まっていることがわかった。cystic fibrosisにおける膵液のpH低下〜酸性化に関与している可能性がある。
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Research Products
(5 results)