2005 Fiscal Year Annual Research Report
食事誘発性インスリン低抗性ラット骨格筋微小循環障害と酸素消費供給関係の解明
Project/Area Number |
16590186
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Research Institution | Okayama Gakuin University |
Principal Investigator |
上月 久治 岡山学院大学, 人間生活学部, 教授 (20175326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 英己 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (20278998)
友近 健一 岡山学院大学, 人間生活学部, 教授 (00093691)
梶谷 文彦 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 教授 (70029114)
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Keywords | インスリン抵抗性 / 骨格筋 / 微小循環 / 血管新生 / 赤血球測度 / 筋萎縮 / 血管内皮増殖因子 / 熱ショックタンパク質 |
Research Abstract |
1.私たちは毛細血管のリモデリングを介する構造変化により血流障害をもたらすという仮説を検証するため、自然糖尿病発症モデル動物OLETFおよびその対照動物LETOを用いてペンシル型生体顕微鏡での微小循環の観察および共焦点顕微鏡による三次元毛細血管ネットワーク構造を明らかにした。HE染色およびアルカリフォスファターゼ染色により後脚筋のヒラメ筋はOLETFで筋肥大を示したが、40週では逆に筋萎縮を示したが、毛細血管・筋線維比は有意の変化を示さなかった。 2.毛細血管ネットワーク構造は16週でOLETFのヒラメ筋の縦走方向毛細血管および吻合路の径は有意に減少した。吻合路の数は有意に増大した。毛細血管の容積はOLETFで有意に減少した。 3.16週および26週でOLETFおよびLETOのヒラメ筋および腓腹筋の毛細血管赤血球速度の測定をペンシル型生体顕微鏡により行った。ヒラメ筋の毛細血管赤血球速度はOLETFで有意に増大を示した。40週において赤血球速度はOLETF、LETOで差を認めなかったが、26週に比較して速度が低下した。 4.VEGFの筋組織中のタンパク量を測定するためELISA法により測定を行った。16週でVEGFはOLETFで有意に増大していることが判明した。VEGFとその受容体、アンギオポイエチンとその受容体のmRNAsの発現量をリアルタイムPCR法により相対定量を行った、16週では血管新生にかかわる因子が全体として増加していることが判明した。ヒラメ筋のHSP70の変化を検討するためウエスタンブロットを行った。16週ではHSP70が変化しなかったが、40週でOLETFはLETOに比較して有意の低下を示した。 5.径の細い新生毛細血管増大は微小循環でのplasma skimmingを来たし赤血球速度増大を引き起こしたと考えられる。
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Research Products
(4 results)