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2005 Fiscal Year Annual Research Report

小胞体ストレス誘導性アポトーシスと分子シャペロンによる抑制機構

Research Project

Project/Area Number 16590233
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

後藤 知己  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (20264286)

Keywords小胞体ストレス / アポトーシス / CHOP / LPS / XBP-1 / BiP / 炎症 / 骨髄腫
Research Abstract

小胞体内での構造異常蛋白質蓄積により誘導される小胞体ストレス経路は、細胞に対する種々のストレスにより誘導され、細胞保護に働く。しかし、それらのストレスが過剰な場合には、アポトーシスが誘導され細胞ごと取り除かれる。しかしながら、小胞体ストレスと種々の病態との関連や、小胞体ストレスによるアポトーシスシグナル伝達経路、生体中におけるアポトーシスの抑制系については、いまだ不明の点が多い。本研究において、LPSを腹腔内投与したマウスをモデルに使用し、LPSにより小胞体ストレス-CHOP経路が肺胞上皮やマクロファージに誘導されることを見出した。CHOPは、小胞体ストレスにより誘導され、細胞にアポトーシスをおこす転写因子である。Chopノックアウトマウスでは、LPS誘導性の肺の炎症は抑制されており、CHOPを介する小胞体ストレス誘導性アポトーシスが、炎症病態形成に関与していることが明らかとなった。また、大量の免疫グロブリン産生を特徴とする骨髄腫の病態と小胞体ストレスの関係について検討した。検討した数種の骨髄腫由来細胞株のうち小胞体ストレス経路活性化のマーカーである活性型XBP-1が産生され、小胞体シャペロンであるBiPが発現している株では、小胞体ストレス誘導剤による細胞死に耐性を示した。骨髄腫患者由来の腫瘍細胞の検討では、活性型XBP-1発現を認める症例では、病期が進行しており、予後不良であった。大量の免疫グロブリン産生を可能にするために、病期が進行するとともに小胞体ストレス経路が活性化されるものと考えられ、骨髄腫細胞における活性型XBP-1発現が、予後推定の有用な指標となりうることが明らかとなった。今後は、小胞体ストレス経路を標的とした骨髄腫治療の可能性について検討したい。

  • Research Products

    (4 results)

All 2006 2005

All Journal Article (4 results)

  • [Journal Article] Activation of the endoplasmic reticulum stress pathway is associated with survival of myeloma cells.2006

    • Author(s)
      Nakamura, M., et al.
    • Journal Title

      Leukemia & Lymphoma 47

      Pages: 531-539

  • [Journal Article] Expression of a chondroitin sulfate proteoglycan, versican (PG-M), during development of rat cornea.2005

    • Author(s)
      Koga, T., et al.
    • Journal Title

      Current Eye Research 30

      Pages: 455-463

  • [Journal Article] The endoplasmic reticulum stress pathway involving CHOP is activated in the lung of the septic shock model mouse.2005

    • Author(s)
      Endo, M., et al.
    • Journal Title

      Journal of Biochemistry 138

      Pages: 501-507

  • [Journal Article] マクロファージ細胞死への小胞体ストレス経路の関与2005

    • Author(s)
      後藤知己
    • Journal Title

      実験医学 23

      Pages: 2784-2788

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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