2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590255
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
一瀬 千穂 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (10247653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 隆英 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (20156227)
白石 弘章 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (80319285)
池本 和久 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40351019)
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Keywords | テトラヒドロビオプテリン / ドパ反応性ジストニア / 6-ピルボイルテトラヒドロプテリン合成酵素 / 線条体 / ドパミン神経 / チロシン水酸化酵素 / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
テトラヒドロビオプテリン(BH4)は、フェニルアラニン水酸化酵素、チロシン水酸化酵素(TH)、トリプトファン水酸化酵素の補酵素であり、一酸化窒素合成酵素の活性に必須のコファクターである。BH4生合成の第2段階を触媒する6-ピルボイルテロラヒドロプテリン合成酵素(PTS)遺伝子のノックアウトマウス(Pts^<-/->)は出生後早期に死亡する。我々はヒトドパミンβ-水酸化酵素(DBH)のプロモーター領域にヒトPTS cDNAを結合した人工遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成し、Pts^<-/->マウスのヘテロ接合型と交配してレスキューした(DPSレスキュー(Pts^<-/->,DPS))。2〜7ヶ月齢野生型(Pts^<+/+>)♂の脳の各部位および副腎のPTS活性は21〜45pmol/min/mg proteinで、肝臓では9.4pmol/min/mg proteinであった(n=3)。DPSレスキューマウスでは嗅球と副腎での発現が高く、PTS活性は嗅球では野生型の76%、副腎では26.7%であった。肝臓では野生型の2.1%であった。抗ヒトPTS抗体を用いた免疫組織化学、および抗TH抗体との蛍光二重染色では、ヒトPTSは副腎髄質および青斑核を含むノルアドレナリン神経細胞で効率よく発現していた。一方黒質、腹側被蓋野のドパミン神経細胞領域では部分的にしかヒトPTSが発現していなかった。中脳ではDPSレスキューマウスのTH活性は野生型の67%であるのに対し、線条体では15%であった。中脳のビオプテリンおよびドパミンの含量はそれぞれ野生型の84%と52%であるのに対し、線条体ではともに21%であった(n=5)。DPSレスキューマウスの腹側被蓋野を含む線条体の内側が抗TH抗体で野生型と同様に染色されるのに対し、線条体の外側ではTHの染色性が弱かった。
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Research Products
(1 results)