2004 Fiscal Year Annual Research Report
免疫抑制剤MTX(メトトレキセート)関連リンパ増殖性疾患の分子病理学的解析
Project/Area Number |
16590277
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
星田 義彦 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (40324777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青笹 克之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30115985)
本行 忠志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90271569)
冨田 裕彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60263266)
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Keywords | 自己免疫疾患 / リンパ増殖性疾患 / 悪性リンパ腫 / リウマチ疾患 / エプスタイン・バーウイルス / 免疫抑制状態 / MTX / methotrexate |
Research Abstract |
本研究は免疫抑制剤MTX(メトトレキセート)投与中の関節リウマチ(RA)患者に発生するリンパ増殖性疾患(MTX-related lymphoproliferative disorders(LPD))に対して分子生物学的手法を用いて解析し、その発生のメカニズムを明らかにすることを目的とする。 本年度、我々はRA患者に発生したLPDにおけるp53 geneの点突然変異を解析した結果、MTX投与群、非投与群間で頻度の差があることを明らかにした。 p53 geneは癌抑制遺伝子で、その遺伝子変異は種々のヒト腫瘍の発生、進展に関与しているおり(Hollstein,et al.Science,1991)、ある種のヒトリンパ増殖性疾患においてもp53 geneの点突然変異が、腫瘍の進展に関与していることが報告されている(Ichikawa,et al. Blood, 1992)。 我々はこれまでaggressiveで予後不良な経過を示すT、NK/T細胞性の臓器移植患者に発生したリンパ増殖性疾患(PT-LPD)においてもp53 geneの点突然変異が高頻度に見られること(Lab Invest, 2002)、リウマチ患者を含む種々の自己免疫性疾患患者(大部分MTX非投与)に発生したT細胞性LPDでもp53 geneの点突然変異が高頻度に廃られること、また、これらの点突然変異が予後と相関することを明らかにしてきた(in submission)。 本年度我々はRA患者に発生したLPDについてMTXの投与を受けた患者群と受けなかった患者群で、p53遺伝子変異の頻度を比較検討した。その結果、MTX-LPD:15.6%、MTX非投与群でのLPD:47.6%で、両群間でp53遺伝子変異の頻度に有意な差を認めた(P<0.05)。 即ち、同じRA患者に発生するLPDでもMTX投与例とMTX非投与例では分子生物学的性質が異なることを明らかにした(投稿準備中)。
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Research Products
(4 results)