2005 Fiscal Year Annual Research Report
免疫抑制剤MTX(メトトレキセート)関連リンパ増殖性疾患の分子病理学的解析
Project/Area Number |
16590277
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
星田 義彦 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (40324777)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青笹 克之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30115985)
本行 忠志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90271569)
冨田 裕彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60263266)
|
Keywords | 自己免疫疾患 / リンパ増殖性疾患 / 悪性リンパ腫 / リウマチ疾患 / エプスタイン・バーウイルス / 免疫抑制状態 / MTX / methotrexate |
Research Abstract |
本研究は免疫抑制剤MTX(メトトレキセート)投与中の関節リウマチ(RA)患者に発生するリンパ増殖性疾患(MTX-related lymphoproliferative disorders(LPD))に対して分子生物学的手法を用いて解析し、その発生のメカニズムを明らかにすることを目的とする。 昨年度(平成16年度)の実績 我々はRA患者に発生したLPDについてMTXの投与を受けた患者群と受けなかった患者群で、p53遺伝子変異の頻度を比較検討したところ、両群間で有意な差を認めた。したがって、同じRA患者に発生するLPDでもMTX投与例とMTX非投与例では分子生物学的性質が異なることを明らかにした(in submitted) 本年度(平成17年度)の実績 1)関節リウマチ患者に発生したリンパ球増殖性疾患(LPD)につきCD40発現の臨床的意義について検討した。 関接リウマチ患者に発生したリンパ球増殖性疾患(LPD)35例におけるCD40発現の臨床的意義について検討した。関節リウマチ患者に発生したLPDでは一般のリンパ腫に比べCD40発現が高頻度であり、またCD40発現を認める症例は認めない症例に比べ予後がよく、CD40発現と予後が相関することが判明した。その機序ついては今後の検討課題である。(J Cancer Res Clin Oncol,2005) 2)インフリキシマブ関連LPDの本邦第一例目の英文報告を行った。 インフリキシマブはTNF-αを阻害する作用を有する生物製剤で、2003年に関接リウマチに対して保険適応になっている薬剤である。本症例はインフリキシマブ投与9ヵ月後にLPDが発症し、薬剤投与中止後腫瘍が退縮し、寛解が8ヵ月続いている。(Int J Hematol,2005)
|
Research Products
(6 results)