2005 Fiscal Year Annual Research Report
肥満におけるPPARSの役割:遺伝子改変ウサギを用いた研究
Project/Area Number |
16590281
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
渡辺 照男 佐賀大学, 総合分析実験センター, 客員研究員 (40037396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 正敏 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教授 (90136482)
北嶋 修司 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助手 (70284643)
範 江林 山梨大学, 医学部, 教授 (60272192)
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Keywords | 肥満 / 脂質代謝 / PPARs / 動物モデル / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
平成17年度の主な研究計画にしたがい(1)実験実施に必要なPeroxisome proliferators-activated receptor(PPAR)-γ遺伝子導入ウサギの大規模な繁殖,(2)高脂肪食による肥満、糖代謝におけるPPAR-γの作用に関する検討を行った。 まず,PPAR-γ遺伝子導入ウサギの通常食飼育下における体重の推移,血中のグルコースおよびインスリン値について解析を行った。また,16週齢の時点でグルコースならびにインスリン負荷試験を実施し,糖代謝能に関する検討を行った。体重の推移,血中グルコースおよびインスリン値にPPAR-γ遺伝子導入ウサギと対照群との間で有意な差は認められなかった。グルコースならびにインスリン負荷試験における血中グルコース値の推移,曲線下面積にPPAR-γ遺伝子導入ウサギと対照群との間で有意な差は認められなかった。次に,肥満におけるPPAR-γの役割についてさらに検討を進めた。PPAR-γ遺伝子導入ウサギおよび対照ウサギに16週齢から10%高脂肪食を4ヶ月間負荷して実験的肥満を惹起した。しかし,高脂肪食負荷後の体重の増加率,脂肪蓄積量,血中グルコースおよびインスリン値,さらにグルコース負荷試験の結果にPPAR-γ遺伝子導入ウサギと対照群との間で有意な差は認められなかった。現在,これらの結果についてさらに詳細に検討するため,現在のラインよりもPPAR-γを高発現する遺伝子組換えウサギラインの作製実験を行っている。今後の計画としては,新たに作製した高発現ラインを用いて(1)高脂肪食による肥満、糖代謝におけるPPAR-γ2の作用の再検討,(2)コレステロール食負荷による動脈硬化発生および進展におけるPPAR-γ2役割の解析である。
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Research Products
(5 results)