2004 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生を制御し得る細胞外マトリックス結合タンパクの解析
Project/Area Number |
16590327
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
佐賀 信介 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60109759)
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Keywords | caspin / PEDF / 血管内皮細胞 / アポトーシス |
Research Abstract |
生理的血管新生抑制因子であるcaspin/PEDFにより誘導される血管内皮細胞のアポトーシスについて、そのレセプターの同定やシグナル経路の解析などの分子機序を明らかにするため、本年度は血管内皮細胞にcaspin/PEDFを添加し、添加前と添加後の内皮細胞よりRNAを抽出し、マイクロアレー法により、アポトーシス誘導のシグナルに関わる遺伝子の解析を行う予定であった。しかしながら、本研究では大腸菌で発現させた組換え型caspin/PEDFを用いて解析を進めてきたが、その血管新生抑制作用が大腸菌由来のなんらかの因子の混入により生じている疑義が派生したため、大腸菌組換え型caspin/PEDFについて標品毎の血管内皮細胞へのアポトーシス誘導作用の評価を再検討した。その結果、大腸菌組換え型caspin/PEDF標品毎でのバラツキが大きいことが判明し、大腸菌由来のLPSの混入が示唆された。この点を解決するために、大腸菌組換え型caspin/PEDFの代わりに培養細胞から精製したcaspin/PEDFを用いることに予定を変更した。マウス大腸癌細胞株であるNM11細胞の血清無添加培養上清からnative typeのcaspin/PEDFを精製するために、以前行っていた同細胞の大量培養系を再構築し、大量の血清無添加培養上清をストックしつつ、カラム操作による精製を進めているが、多量の精製標品を一時に得ることが困難であるため、マイクロアレー法による解析めために必要なRNA標品を得るところへまだ至っていない。精製された培養細胞由来のnative type caspin/PEDFにより血管内皮細胞のアポトーシスが誘導されることは確認されているので、次年度には必要な量のnative type caspin/PEDFを精製してロット化して実験を進める予定である。
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Research Products
(2 results)