2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590411
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Research Institution | JUNTENDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
竹田 和由 順天堂大学, 医学部, 講師 (80272821)
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Keywords | NK細胞 / NKT細胞 / TRAIL / TWEAK / CD94 / NKG2 / IFN-γ / BCG / マクロファージ |
Research Abstract |
これまでに、NKT細胞による標的細胞の認識時に補助刺激分子が重要であること、またNK細胞の標的細胞傷害においてTNF-related apoptosis-inducing ligand(TRAIL)が重要な役割を担っており、TRAILレセプターに対するagonistic抗体の投与が腫瘍拒絶を誘導すること示した。今年度は、NKT細胞の反応性を規定するNK細胞レセプター、TRAILとその類似分子であるTWEAKの腫瘍治療および腫瘍サーベイランスにおける意義を中心に研究を進めた。 (1)特異的リガンドで活性化されたNKT細胞では、細胞表面のレセプターが一時的に全て消失し、その後、T細胞レセプターがNK細胞レセプターより早く再発現することを見出した。この現象はOCH刺激後に顕著で、OCH刺激後、抑制性NK細胞レセプターであるCD94/NKG2Aの発現の無いNKT細胞は、α-Galactosylceramideによる再刺激で10倍以上の量のサイトカインを産生した。また、この自己に対する抑制性NK細胞レセプターCD94/NKG2Aを介したNKT細胞の機能抑制はIFN-γにより増強されることを見出し、これがNKT細胞の活性化調節に重要であることを示した。(2)NK細胞の腫瘍サーベイランス効果において重要な役割を示すTNF-related apoptosis-inducing ligand(TRAIL)が、BCGによる膀胱癌の治療時に腫瘍内に浸潤したT細胞に発現が誘導されていることを見出し、TRAILの臨床的意義を示唆した。(3)TRAILと同様にTNF super familyに属するTWEAKが、マクロファージに発現しており、腫瘍増殖に抑制的に作用し、腫瘍サーベイランスを担っている可能性を示唆した。
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