2004 Fiscal Year Annual Research Report
高血圧関連物質の遺伝子多型と高血圧治療薬感受性との関係の検討
Project/Area Number |
16590433
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
戸恒 和人 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10217515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 潤 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40133946)
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Keywords | 遺伝子 / 多型 / 高血圧 / ウロテンシン / ウロコルチン / 白衣高血圧 / Ca拮抗薬 / アンジオテンシン受容体拮抗薬 |
Research Abstract |
平成16年度は以下の点を明らかにした。 1.エンドセリンよりも強力な血管収縮作用を持つウロテンシンIIの遺伝子多型を600名を対象として解析した。ウロテンシンIIは高血圧・糖尿病・心不全と強い関係がある。6多型を検討し、うち1つを除いた5多型で、BMIとの有意な関係が認められ、ウロテンシンIIが代謝調節機構に関係していることが示唆された。現在フェノタイプ及びハプロタイプとの関係を詳細に解析中である。また、高血圧患者群において血圧との関係、服用している降圧治療薬の効果・反応性との関係解析を続行中である。(未発表) 2.ウロテンシンIIの血中・尿中濃度を異なる腎機能を持つ糖尿病患者群で測定した。結果、糖尿病と腎不全は血中ウロテンシンII濃度を上昇させるそれぞれ独立した因子であることを見出し、報告した。(Peptides25:1809-1814,2004) 3.ウロコルチンIII(UcnIII)(別名ストレスコピン)は血管拡張作用を持つ新規ペプチドホルモンである。UcnIIIはコルチコトロピン放出因子(CRF)の2型受容体に特異的に結合し、ストレス反応抑制作用、アルコール摂取抑制、食欲抑制、血圧低下作用等を有する。ウロコルチンIIIの遺伝子多型と血圧との関連を500名を対象として検討した。結果、データベース上報告されている多型以外に新規に2多型を発見した。またR91G多型においてGG群はRR群+RG群と比較して外来時拡張期血圧で有意に低い血圧値を示すことを見出し、ウロコルチンIIIがストレス反応性及び血圧調節に関与している可能性が示唆された。現在、高血圧患者群において血圧との関係、服用している降圧治療薬の効果・反応性との関係解析を続行中である。(未発表)
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Research Products
(5 results)