2004 Fiscal Year Annual Research Report
無侵襲ヘモグロビン測定装置による経時的モニタリング法の確立
Project/Area Number |
16590458
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西郷 勝康 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20304107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 俊一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00153346)
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Keywords | 無侵襲ヘモグロビン測定 / アストリム / 破砕赤血球 / 球状赤血球 / 脂肪乳剤 / XE-2100 |
Research Abstract |
無侵襲ヘモグロビン測定装置(アストリム)を用いて、持続モニタリングの可能性について検討することを目的として、測定に影響を及ぼす生体条件等の効果を中心に検討をすすめている。なおこれまでに、個人差はあるものの同時再現性、日差再現性が良好であり持続モニタリングが可能であると思われること、また炎症等による白血球の増減や血小板の影響を受けずに測定可能であることを報告してきた。 1、赤血球形態等の変化による影響 健常者洗浄末梢血に熱処理を加え破砕赤血球を作成し、アストリムで測定した値と血球計数器の成績を比較した。我々の開発したXE-2100での破砕赤血球定量測定法で0.7〜18%の破砕赤血球混入検体ではアストリム測定に影響がないと考えられた。さらに低温、加熱処理により溶血を来すと、光散乱成分の減少によりアストリムではや低値を示す傾向がみられた。 一方、低張条件で作成した球状赤血球では、吸光度の増加により真の値に比し高値を示した。 ヘモグロビン異常症、HbFの増加では吸光度に変化がある可能性が指摘されているため、該当症例血液を用いた検討を予定し、すでに該当症例からは文書で同意書を取得した。 2、薬剤の影響 重症症例で使用され、光散乱に影響を及ぼす可能性のある薬剤の洗浄赤血球への添加により測定に及ぼす影響を検討した。このうち脂肪乳剤は脂肪粒子による散乱のためアストリムでは高値を呈したが、10%添加により1g/dLの変化であるため臨床応用には問題ないと考えられた。一方抗生剤、止血剤、昇圧剤等の添加では計測に影響はなかった。 3、手首装着型プローブの開発 これまでの透過型原理による指を挟んだ測定では24時間のモニターが困難であるため、手首等に適応可能な反射型原理を開発し、継続して装着可能なプローブを開発し、計測に支障のない測定条件を設定した。
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Research Products
(7 results)