2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590478
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀬尾 明彦 東京都立科学技術大学, 工学部, 教授 (80206606)
|
Keywords | すべり摩擦 / 下肢負担 / 足底圧分布 / バイオメカニクス / 人間工学 |
Research Abstract |
本年度はいくつかの不安定な足場条件での下肢や腰部など身体局所への負担評価をするため、いくつかの足場条件でのモデル実験とその評価ができるバイオメカニカルの構築を行った。主な結果は以下の通りである。 1)滑りやすさの影響については、通常の革靴と安全靴で平地の床と油を塗って滑りやすくした床を歩行させて比較した。それによると、足底圧の分布が滑りやすいと通常よりも足先に移動して均等化していたが、必要摩擦係数RCOFはそれでも低下していることがわかった。 2)前後に傾いた床の影響については、床面が前後に約15度傾いた床面に立たせる実験を行った。それによると、床面が15度程度傾いた時の足底圧分布は平坦時と比べ、床面が前方に下がるように傾いているときは足先側に、前方が上がるように傾くときは踵側に分布が変わっていた。これには、床の傾きに応じて足底面に投影される重心位置が移動するためと考えられた。前が上がる場合に足関節が背屈して屈曲受動抵抗が上昇することの影響については、30度を超える床面傾斜で影響がでると考えられた。 3)左右に傾いた床の影響については、床面が左右に約15度傾いた床面に立たせる実験を行った。それによると、左右に傾いた場合に、下側の方になる足への加重が大きくなっていた。これは下側になるほうの足は屈曲しないために大きな加重に耐えられ、かつ上側になる足は関節が屈曲するため姿勢調整はやりやすいが加重が大きいと筋負担が増大するためと推察された。 4)以上のような負担評価をするため、床面の傾きと関節屈曲の受動抵抗を考慮したバイオメカニカルモデルの構築を行った。
|