2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590478
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
瀬尾 明彦 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (80206606)
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Keywords | すべり摩擦 / 下肢負担 / 足底圧分布 / 荷物運搬 / エネルギー消費量 |
Research Abstract |
本年度は、不安定な足場条件での実験として、斜面での立位作業時のエネルギー消費量測定も併用した負担評価と、滑りやすい床条件での荷物運搬作業による負担評価を行った。主な結果は以下の通りである。 1)斜面での立位作業時の全身負担 前後左右に傾いた床面で静止立位と足踏み作業を行い、その際の下肢の筋電図、エネルギー消費量、主観的負担感をしらべた。筋電図については、傾斜角度が上がれば、静止立位時、足踏み時ともに筋電位が高くなること、左右横向きは上り方向や下り方向より筋電位が高くなる傾向があることなどが確認できた。エネルギー消費量も筋電位同様、傾斜角度が上がるとエネルギー消費量も増えていたが、10度、20度上り方向は筋電位で見ると値はあまり高くはなかったもののエネルギー消費量では値が高かった。ただし下り方向足踏み時は他の条件より低い値だった。主観的評価は筋電図と異なり、上り方向においては負担感が高く、左右法線方向静止立位時は上下方向より負担感が小さかった。 2)滑りやすい床条件での荷物運搬 滑りやすい床条件で荷物の運搬を行い、その際の筋活動、床反力測定、足圧分布測定などを行った。その結果、筋電図でみると、すべりやすい床で作業をすると筋活動が高まり、荷物が大きく、重い条件で筋負担はより高くなっていた。床反力の結果からは、荷物運搬という2つの作業(荷物保持と歩行)が組み合わさった作業においても床条件に応じた作業姿勢で作業が行われることが分かった。足圧分布測定では、すべりやすい床ではつま先にかかる荷重割合が増え、踵の荷重割合が減少していた。主観的な負担感に関しては、保持する荷物の大きさや重さに大きく影響するのは上半身の負担感で、下肢の負担感は床の状態に影響される傾向がみられた。 3)以上の2つの実験を通し、筋活動およびエネルギー消費量から不安定な足場条件での負担度の推定式を作成した。
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Research Products
(1 results)