2004 Fiscal Year Annual Research Report
マウス個体を用いた消化管腫瘍の発癌リスク測定法の開発
Project/Area Number |
16590487
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 正紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80297366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 定 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50192323)
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Keywords | APC遺伝子 / 大腸癌 / マウス |
Research Abstract |
本研究の目的は、マウス消化管細胞において、直接腫瘍の発生につながるApc遺伝子のLOH型染色体変異を検出し、消化管腫瘍の発癌リスクを評価するシステムを構築する事である。このシステムは、消化管腫瘍発生の原因遺伝子である染色体18番のApc遺伝子へ、レポーター遺伝子が導入され、かつトランスに位置する染色体18番のApc遺伝子近傍にあるSmad4遺伝子ヘリプレッサー遺伝子が導入された二重トランスジェニック細胞およびマウスを作成する事から成り立っている。LOH型変異が18番染色体に起こり、リプレッサー遺伝子が欠損すると、レポーター遺伝子であるLacZの発現がおこり、腫瘍発生につながるApc遺伝子のLOH型染色体変異が容易に検出できる。 そこで、本年度は、C57BL/6Jマウスゲノムライブラリーから、染色体18番のApc遺伝子領域とSmad4遺伝子領域をクローニングした。次に、Apc遺伝子の機能を破壊するとともに、レポーター遺伝子を導入するための、APC遺伝子のエクソン15領域とEFプロモーター、Lacオペレーター、LacZ遺伝子とG418薬剤耐性遺伝子を結合させた相同組み替え用のコンストラクトを作成した。また、Smad4遺伝子領域に、LacIリプレッサー遺伝子を導入させるため、CMVプロモーター、LacI遺伝子、Hygromycin薬剤耐性遺伝子からなる相同組み替え用のコンストラクトを作成した。今後、これらのコンストラクトを順次、マウス培養細胞、およびES細胞に形質転換し、二重変異体を選択し、システムが機能するか検討する予定である。
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