2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢社会における世帯構造別のうつ病対策のあり方に関する研究
Project/Area Number |
16590529
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Research Institution | Shimane Nursing College |
Principal Investigator |
福澤 陽一郎 島根県立看護短期大学, 看護学科, 教授 (40127527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾郷 ゆかり 島根県立看護短期大学, 講師 (30280134)
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Keywords | 高齢社会 / うつ状態 / 世帯構造 / 地域特性 |
Research Abstract |
Geriatric Depression Scale短縮版で基本検診時にアンケート調査を地元町村の協力のもとで実施し、6点以上をうつ状態とした。うつ状態について、地域特性と世帯構造別の特徴及び保健の取り組みの課題を検討するために、プライバシーと倫理上の配慮をして、基本健診の結果とクロスした。 1.うつ状態について T村(漁村)の男性42人、女性85人の性別のGDS短縮版での6点以上のうつ状態の割合は、男性では40〜64歳が最も多く、5人(26.3%)で年齢が高くなるに従って低下していた。女性では、75歳以上が最も高率で12人(42.9%)で年齢別には一定の傾向はみられなかった。 N町(中山間地)の男性225人、女性536人の性別のうつ状態の割合は、男性では65〜74歳が25人(26.0%)と最も高率で、女性では、75歳以上が最も高率で21人(31.3%)であったが、男女いずれも年齢別には一定の傾向はみられなかった。 世帯構造別の結果は、例数が多いN町のみ検討したが、一人暮らしの世帯が、男女ともうつ状態が最も高率であった。 2.うつ状態と健診結果 うつ状態と健診結果の関連については、例数の多いN町のみの結果を検討した。男性では、40〜64歳は、うつ状態の人に、高血圧、糖尿病、総合判定の要指導が高率であるが、65歳以上は総合判定の要医療以外うつ状態の人に高率なものはなかった。女性では、40〜64歳では、うつ状態の人に高血圧の割合が、65歳以上では、心疾患、糖尿病、総合判定の要指導が高率であった。 3.福祉と医療の現状について(インタビュー調査) うつ状態への特別な取り組みはT村もN町もないが、閉じこもり予防として社会福祉協議会が行っていた。医療面では、自覚症状と生活背景なども考慮した診療が行われていた。
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