2004 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン連鎖による肝再生不全発症機序の解明とその制御による治療法の開発
Project/Area Number |
16590585
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
奥野 正隆 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10204140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 久隆 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50174470)
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Keywords | TGF-β / 肝再生不全 / サイトカイン / カリクレイン |
Research Abstract |
肝再生不全の病態を、特に肝再生を強力に抑制するサイトカインtransforming growth factor-β(TGF-β)の活性化機序の面から解明しました。またプロテアーゼ阻害剤を用いたTGF-β活性化抑制剤の開発を展開し、臨床導入を目指しています。 (1)肝星細胞におけるTGF-β活性化に関わるプロテアーゼの解明 我々が確立したLPSによる肝再生不全モデル(Gastroenterology 2002)を用い、LPS刺激により引き起こされるサイトカイン連鎖のメカニズムを解明し、plasma kallikreinがTGF-β活性化に関わる重要なプロテアーゼであることを明らかにしています。また、細胞間でのサイトカインネットワークの解明に取り組み「TNF-α刺激により肝星細胞上でのuPAレセプターの表出誘導」機序の解明に努めています。さらにプロテアーゼ阻害剤によるTGF-β活性化の抑制、肝再生の促進薬の開発を進めています。 (2)臨床例での病態特異的なTGF-β活性化機序 Kallikreinで特異的に切断されるTGF-βのアミノ酸部位を決定し、その残基を認識する抗体を作製し、免疫組織化学的手法を用いて劇症肝炎におけるTGF-β活性化機序を臨床例で明らかにしました。
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Research Products
(4 results)