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2005 Fiscal Year Annual Research Report

炎症性腸疾患における末梢血および粘膜T細胞の活性化およびアポトーシスに関する検討

Research Project

Project/Area Number 16590586
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

安藤 貴文  名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (80378041)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 丹羽 康正  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20283442)
大宮 直木  名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (00335035)
Keywords炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 抗サイトカイン治療 / 抗TNFαモノクローナル抗体 / 治療効果の予測
Research Abstract

平成16年度の研究から、magnetic cell sorting(MACS)により末梢血および大腸粘膜組織より純度の高いCD4陽性T細胞を効率的に分離することを可能にしたことと、クローン病の治療に使用されている新しい治療薬の抗TNFαモノクローナル抗体(infliximab)を固相化抗体で活性化した粘膜固有層CD4陽性T細胞に添加するとアポトーシスが誘導され,炎症性腸疾患患者において各種薬剤の治療効果をin vitroで予測することが可能であることが示唆された。平成17年度はこの研究成果をさらに発展させるべくクローン病患者13例にinfliximab治療を行い、治療前後で臨床活動度(CDAI)、血清TNFα、IL-6、soluble IL-2 receptor(sIL-2R)濃度を評価した。Infliximabによる治療後に13例中12例(92.3%)でCDAIの低下が見られ、そのうち6例(46.1%)でCDAIが70点以上低下した。infliximab治療前後のTNFα、IL-6、sIL-2Rの濃度については、TNFα活性は13例中12例で治療後に低下し、IL-6活性は13例中12例で治療後に低下し、sIL-2Rは全例で低下がみられた。治療前のTNFα、IL-6、sIL-2Rの濃度を、CDAIが70点以上低下した有効例と非有効例で比較を行ったところ、TNFαの血清濃度の平均値は、infliximab有効例で2.1±0.7ng/ml、無効例で8.3±2.2ng/mlであり、infliximab有効例で治療前のTNFαの血清濃度が有意に低値を示した。一方治療前のIL-6、sIL-2R濃度は、治療効果との明らかな関係はみられなかった。治療前のPBMCにおけるCD4陽性T細胞での膜型TNFαの発現をフローサイトメトリーで測定したところ、11例中1例(9.1%)で膜型TNFα発現がみられたが、治療効果との関係はみられなかった。Infliximabは、血中に存在している可溶性のTNFαに結合して、TNFαの生物学的作用を中和すると同時に、免疫細胞の細胞表面に発現している膜型TNFαに結合し、単球系細胞及びT細胞のアポトーシスを誘導する可能性が報告されているが、我々の検討から、治療前の血清TNFα濃度が、infliximab治療効果の予測に役立つ可能性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 難治性潰瘍性大腸炎に対する新しい治療 免疫抑制剤を中心に2005

    • Author(s)
      安藤貴文, 高橋宏尚, 渡辺 修, 後藤秀実
    • Journal Title

      胃と腸 40

      Pages: 1383-1388

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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