2004 Fiscal Year Annual Research Report
PPARγ-ligandによるhTERTを標的とした新たな膵癌治療法の開発
Project/Area Number |
16590611
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 直樹 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10158644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 直樹 札幌医科大学, 医学部, 助手 (00347171)
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Keywords | PPARγ-ligand / Prostaglandin J2 / human telomerase reverse transcriptase / Pancreas Cancer |
Research Abstract |
PPARγ-ligandのヒト膵臓癌細胞に対する傷害性を確認するために、MIAPaCa-2細胞を各種濃度のprostaglandin J2(PGJ2)で処理し、72時間後の細胞生存率をMTTアッセイで検討した。その結果、PGJ2濃度に依存して細胞生存率は低下し、PGJ2 30μM処理時には、未処理時の約20%に達した。 次に、PGJ2処理がhuman telomerase reverse transcriptase(hTERT) mRNAおよび蛋白の発現に及ぼす影響を、それぞれreal time PCR法、Western blotting法で調べたところ、いずれも著明に抑制された。 hTERT遺伝子の発現は、転写因子であるspecificity protein 1(Sp1)、c-Mycおよびestrogen receptor(ER)によって促進されている。そこで、PGJ2処理により、これら転写因子のhTERTプロモーター領域への結合が抑制されるか否かをEMSA法で検討した。その結果、Sp1結合量には変化がみられなかったが、c-MycおよびER結合量は明らかに減少した。この原因を解析するため、PGJ2が両転写因子の発現量に及ぼす影響をWestern blotting法で検討したところ、c-Mycの発現が抑制されることが明らかになった。一方、ERについては、MIAPaCa-2細胞がαとβの2種類のうちβのみを発現しており、その発現量はPGJ2処理をしても低下しないことが確認された。ERβのDNA結合能は、ERα同様セリンのリン酸化によって高まることが推測されている。現在、PGJ2がセリンのリン酸化に及ぼす影響について解析中である。
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Research Products
(3 results)