2005 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌の発生過程に於けるプロスタグランジンを介するDNAメチル化の意義
Project/Area Number |
16590626
|
Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
太田 慎一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30185269)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 晋 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20306294)
|
Keywords | 大腸癌 / プロスタグランジン / DNAメチル化 / COX-2 |
Research Abstract |
1.cDNAマイクロアレイを用いてプロースタグランジン(PG)B2及びPGJ2のヒトマクロファージ細胞株における遺伝子発現に与える影響を網羅的に解析した。数個の2.5倍以上変動する遺伝子が同定された。PCRの結果と乖離の見られる遺伝子があり更に解析中である。 2.PLECGFの淡白レベルの変動を検討したがPGでは著明な変化は無かった。 3.PGE2及びPGJ2のヒトマクロファージ細胞株のサイトカイン産生に与える影響を検討した所、TNF-αの著明な産生低下が認められた。 4.プロスタグランジン合成酵素であるCOX-2の発現を大腸の腺腫内癌、早期大腸癌、大腸腺腫、Lateral spreading tumorで検討したところ腫瘍表面下の間質細胞に発現していた。 5.更にCOX-2発現細胞の同定を試みた。COX-2発現細胞はα-smooth actin陰性で一部CD68陽性であった。したがって発現細胞は筋線維芽細胞ではなく、一部はマクロファージと考えられた。 6.APC遺伝子のメチル化に関して検討するために、APC蛋白により不活化がおこるβ-カテニンの発現を大腸腺腫・癌において免疫組織学的に検討し半定量評価した。。β-カテニン発現の閣内移行は腺腫の段階では殆ど認められなかった。大腸癌では一部にβ-カテニンの核における高発現が認められた。 7.メチル基転移酵素のPCRは条件設定の問題か、うまくRNAの検出が出来ない。 8.大腸癌および大腸癌前駆病変のメチル化も検討中である。
|
Research Products
(3 results)