2004 Fiscal Year Annual Research Report
肝炎の劇症化を規定する宿主の遺伝的要因:オステオポンチンの転写制御機構とTh1免疫応答の関連に関する検討
Project/Area Number |
16590628
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
持田 智 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20219968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 淳 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40260484)
稲生 実枝 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70286037)
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Keywords | Osteopontin / SNP / Th1免疫応答 / 劇症肝炎 / C型慢性肝炎 / Promoter assay |
Research Abstract |
劇症肝炎におけるosteopontin promoter SNPsの解析に関しては,DNA検体を収集中であり,平成16年度は主としてin vitroの検討を実施した。遺伝子解析に同意を得ているC型慢性肝炎症例のうち,Invader assayによってosteopontin遺伝子promoter領域のnt-443におけるalleleがC/CとT/Tの患者を対象に,末梢血単核球からDNAを抽出し,nt0から-658までの領域をPCRで増幅した。このfragmentをpCR 2.1にサブクローニングし,plasmid DNAの塩基配列を解析し,PCR産物が挿入されていることを確認した。次いで,その挿入配列部位を切り出し,pGL3 Vectorのホタルルシフェラーゼ遺伝子上流のマルチクローニングサイトにサブクローニングした。作成したVectorとウミイシタケルシフェラーゼ遺伝子を含むpTK VecyorをHepG2細胞にco-transfectionし,dual-lunciferase receptor assayによって,転写活性を測定した。HepG2細胞の転写活性は,allele Tのpromoter fragmentを挿入したvectorをtransfectionすると,allele Cのfragment含有vectorを挿入した場合に比して,1.3倍高値であった。しかし,HepG2細胞にdexamethasoneを添加した際の転写活性は,allele Cがalleleによって転写活性が異なることが明らかになり,同SNPは肝におけるosteopontinの発現調節を介して,肝炎の重症度を規定していると推定された。
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Research Products
(6 results)